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悠介 発情?
汗を流しながら自分を抱えて走る悠介の横顔を見て、睦月は不覚にも胸の高鳴りを覚えた。
なんなん…だ?あんなにムカつくって思ったヤツなのに…かっこよく見える
「ね、ねぇ?先生さ、こんなことして大丈夫なの?」
「さあ?」
「さあって…」
「気づいたらこうしてたし、やってしまったものは仕方ない」
「あ、あの…ありがと」
「…っ」
睦月からの礼の言葉に悠介は嬉しさを覚え、表情を緩めた。
悠介は器材庫の前まで来ると立ち止まり器材庫に入り鍵を締め、KCの上に着ていた白衣を睦月に羽織らせた。
「これからどうすんの?先生」
「きみのカルテ、見させてもらった。検査自体は必要だし、治療ももちろん必要だと感じる。けど、あまりにも患者さんのことを考えていない。いくらΩだからとはいえ残酷すぎる。怖かっただろ?」
「検査、とは聞いたけど…あんなことするなんて思わなかったし、痛くて驚いちゃった。ギャーギャー泣いてみっともなかったでしょ?ごめん」
「怖く感じるのも痛いと感じるのも仕方ない。納得していないことをされたんだから」
「…ねぇ、これが原因でクビにされたりしないよね?だとしたら…責任感じる」
「睦月、きみが…っ責任を感じる…必要はな…い。俺が…は、あ…っしたくてしたことだから…っ」
「先生、息切れ…じゃないよね?どうしたの?」
「いや…っちょっと…」
まずいな…心臓が早鐘のようだ。
汗は止まらないし、体が疼く。
さっきの攻撃性といい、まさか…発情か?
薬で抑えているのに…なんでだ
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