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同級生
指を抜かれた睦月は突如感じた快感と名残り惜しさに声が我慢できず甘い声を漏らした
「ぁ…あぁん…」
「え…」
「…っ!?」
いまの…オレの声?
あんだけ痛くて痛くてたまらなかったのに
いま、一瞬…
指が消えるのがさみしい…って感じた。
「どうした?睦月」
勘違いじゃなければ睦月が気持ち良さそうな声をあげた気が…
恥ずかしそうにしてるし、気持ちよかったのか?
「睦月?」
「あ…え…いや…」
言えないって。もう1回触ってみてほしいなんて。
でも、体は正直で…無意識に睦月は悠介の手を握っていた。
そうしたらまた、バチっと静電気が飛んだが睦月は気にせずに手を握り続けた。
「俺の手、握ってどうした?てか、また静電気飛んだな」
「う、うん。どうした?って言われてもさ。分かんない。気づいたらこうしてた」
「もしかして睦月は寂しがりなのか?」
「違う…っ」
「じゃあ、この手離せるか?」
「あ…えと……」
どうしよう…離せない。離したくない。
「いやだ」
「いやなの?睦月」
「睦月、睦月って。呼ぶの許可した覚えないかも」
「名前、違うの?」
「それは…合ってる。恥ずかしいからやめてほしい」
「恥ずかしいだけか?」
「え…うん。まぁ」
「じゃあ。いいな。俺は悠介」
「悠介?」
「そ。悠介って呼んで。たぶん俺ら同級生だから」
「25歳なの?」
「うん」
少しずつ分かっていく目の前の医者の素性に睦月はほんの少しだけ気を許せる気がした。
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