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濡れた紅珊瑚

「な、何か…、アウッ、ン、ウ…。」 クルリと回った時に手を取られ、抱き寄せられて口移しで酒を飲まされる。 やはり、甘い酒だった。 「貴方のせいでこんな風になってしまった。こんな卑猥な踊りで誘うとはいけない王子だ。どうしてくださる。」 ピッタリと合わされた硬く熱い体の中心を、擦り付けられるようにして問われた。 「あっ、ハァ、ハァ…あの、湯浴みを…。わ、私は汗だらけで…。お背中をお流しさせて下さいませ。」 「ああいいでしょう。それにしても美しい。そんなに汗をおかきになって、もう一口飲まれよ。」 「ン、ゴク…、ウウ、ハァ、ハァ、あの、シ、シナラスは、険しい土地の為、作物を育てる場所が、ンウ!」 キツく抱かれ深く口付けられて、唾液が送り込まれた。 それを吸い付くように飲み下し、更に言い募ろうとしたが、 「今聞いても忘れてしまう。明日、目が覚めたら伺います。さあ、湯浴みを。」 ああ、確かに、これ程酔っていては…。 「は、はい、こちらです。」 嘆願には失敗したが、風呂場に案内することには成功した。 今日は不潔なペニスを咥えなくてすみそうだ。 「お酒をもう少し如何でしょうか。」 できれば酒をもっと飲ませて、早く寝かせてしまおうと思ったが、 「酒など不要、早く貴方と睦みたい。さあ、まずはよくお見せ下さい。」 いつもよりも明るい部屋。 思わず股間や胸を隠すが…。 「さあ、手は私と繋ぎましょう。…ああ、美しい。先端が珊瑚の様に赤い。胸の粒も珊瑚に負けぬ瑞々しさだ。 ご存知か、珊瑚は濡れると赤さと艶やかさを増すのです。貴方は、本当に珊瑚のような方だ。」 優しく腕を開かれて、踊りと発情で汗に濡れた体を隅々まで見られる。 「お…お恥ずかしうございます。」 「恥じらう姿もまた…。私の為に自らをお飾り下さるとは、年甲斐もなく私もこのように…。キツくて苦しい程です。」 侍従が目を光らせていた。 いつも宰相にするように、服を脱がせろという事か、 「お、お召し物を、お預かり致します。失礼、致します。」 服を脱がせると、侍従が来て、脱がせた服を持っていく。 すぐに上衣は脱がし終わり、大柄な体が露わになった。 体格は普通よりも少し大きい程度だが…。 「もしや、コチラもお願い出来るのですかな?」 侍従が、またこちらをじっと見ていた。 言われた通りにやらなければ、酷い目に合うと体が知っている。 いつもの、事だ…。 「か、畏まりました。し、失礼致します。」 ホックを外し、下履きを開くと、屹立したペニスがブルンと重そうに顔を出した。 侍従が大きく頷いた。 ああ、やはり…。 「お、お情けを、頂戴致します。」 「まさか、あああ、なんという…。」 宰相よりも一回り大きく、カリのしっかりと張ったペニスを両手に捧げ持ち、口付け、舌を這わせる。 「ああっ、貴方という人はなんて淫猥な…。本当に洗わないペニスがお好きだとは。まあ、好みは人それぞれです、いいでしょう。 私は俗に言う遅漏でね。お礼に貴方をたくさん喜ばせて差し上げます。」 好きな訳では無いと反論しようとも思ったが、侍従が、それを許さないとばかりにコチラを睨んでいた。 教えられた通りに舌を這わせ、飲み込んでいく。 「ああ王子、美しい口で不浄を愛するとは…、なんという甘美。こちらを見て…。」 陰嚢を揉み、ペニスを喉の奥まで咥えていく。 虎のモノよりも小さいが、大きい事に変わりはない。 なんとかそれを飲み込んで、喉奥で扱いた。 侍従がトレイを差し出しているのが見えた。 あれは…。 宰相が3日に一度飲む、持続と回復を促す薬だ。 中身はもうない。 別のトレイには、紅珊瑚の装飾品が並んでいる。 そんな…、 と、頬を、熱い手で優しく包まれた。 指先で髪を梳き、大きな耳飾りを転がしながら、滲んだ涙を拭われる。 髪を梳く指に少しずつ力が加わっていく。 ゆっくり様子を見るようにしながら、腰をキツく寄せられた。 体が震え、思考が霞む。 ゆっくりと引き抜かれ、荒く息を吐く頬をまた撫でられる。 その手で耳飾りを外され、それを乳首の装飾品に掛けられた。 「…あ、ああ…。」 それだけで声が上がった。 呼吸が落ち着くと滲んだ涙を拭われ、また、口元にペニスが寄せられた。 それを何度か繰り返され、ビクビクと天を突くペニスが紅黒くなり更に大きさを増した気がした時には、飾りが胸にも、ペニスにも、陰嚢にも2つ3つ付けられていた。 「淫猥な王子よ、気が済みましたか?さあ、お立ち下さい。」 気が済んだとは…? 私は一体どんな人間だと思われているのだろうか。 そんな思いがよぎったが、思考するには疲れてしまっていた。 「…はい。」 「ふふ、可愛らしい方だ。そんなに頰を染めて。ああ、こんなに先走りを垂らして、ペニスの先端の飾りからまで滴っている。本当にお好きなのですね。」 苦しさに萎える事もしないペニスが、恥ずかしい。 いや、そうなるように、喉を犯される時は執拗にペニスと後口を弄られたのだ。 現に体は、シコリがジンジンと疼き、物足りないと言っている。 「お疲れでしょう。私がお身体を流して差し上げよう。その後、ゆっくりと後口をほぐして差し上げます。」 「あ、いえ、わ、私が…。」 「それなら、互いを。さあ…。」 腰を抱かれて浴室へ行くと、暖かいお湯をザアザアとかけられ、泡を優しく塗られる。 スウェインも同じように泡を手に、大臣の体を洗っていった。 装飾品はまだ付けられたままで、赤い色が泡の中から見え隠れして、背後から体を擦り付けるようにして洗う大臣の目を楽しませる。 頭の先からつま先までザアっと流されて、口付け、後口を撫でられ、中に入った物の鎖をツンツンと引かれながら湯船につかった。 他国の高官にまで体を開く事は屈辱だが、いつも苛烈な刺激を与えられながら風呂に入る事から比べればマシだと、スウェインは思う事にした。 「ああ、飾られた貴方も美しいが、そろそろ裸の貴方を見てみたくなりました。」 「か、畏まり、ました。」 湯船から出て、太もものベルトと腰の鎖を外し、首の装飾を外した。 乳首とペニスに僅かに残った飾りも外す。 裸よりも恥ずかしいと思った装飾品だが、外されてみると真っ赤になった乳首とペニスが強調され、更に恥ずかしかった。 そして、後口に入れられたガラス玉も。 「ソコは私がお手伝い致しましょう。さあ、力を抜いて…。ああ、見えて来ました。中の赤さが堪りません。」 ヌポン。 「おお、何度見ても良い。これを身の内に潜ませ、あのような踊りを…、全て私の為に?」 「…、はい。」 ここまで来ては、宰相の差金とはいえない。 「ああ、なんと嬉しい事か。さあ、後口をほぐして差し上げます。私に、よくお見せ下さいませ。」 「…は、はい。」 命令でも脅しでも無く、自らの意思で足を開き膝を抱える羞恥。 何度も何度も入り口に香油を塗り込められるのも、ツプリと指をゆっくり入れられるのも、締め付けを宥めるように、優しく揺らされ出し入れされるのも。 「貴方はこんな所まで美しい。つるりとして、もしや、生えぬように?ああ、襞が綻んできました。指を増やしますよ?」 自分の呼吸がうるさい。 2本の指で順調に拡げられて、3本目が入った頃には、シコリを掠れめられると喉が詰まり、腰がくねり、触れられない乳首がジンジンと熱くなってしまった。 「ああ、やはり、ここが宜しいか。少し、体も昂めておきましょう。おや、こんなに粒を腫らして、貴方は本当に珊瑚のようだ。」 そこからは声など我慢出来なかった。 「あ、ああ、や、そこは、ああっ!アウ!」 シコリを優しく捏ねられ、乳首を執拗に吸われた。 蕩けた目を覗き込まれて、優しくフフッと笑われる事の恥ずかしさ。 そのまま、シコリをぐうっと優しく長く圧迫される。 「はあ、ああ、ああ、アッ、アアア、だめ、アッアッ、アアー!」 段々と足が震え始め、呼吸さえ止めて、それを感じようとする淺ましい体。 「ああ、そろそろいいかな?だいぶ気持ち良くなれましたね。ご覧下さい。」 奴隷が差し出した鏡を見ると、いつも破瓜の愉しみだなんだと割り広げられるそこが、まるでもっと欲しいとでも言うようにパクパクと収縮を繰り返していた。

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