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 彼の掴んだ両手を後ろ手に追いやり、上衣を脱がせる。首だけを裾から出し、両腕にのみ引っ掛かっている其れを背後で適当に纏めて軽く拘束する。  彼は腕を振りほどこうとするが、抵抗をする度に胸の突起を優しく撫でたら、途端に情けない声を上げて此方に力なく体重を預けた。  眉間に皺を寄せ、此方を睨みつける彼の身体を仰向けに倒し、双丘を押し広げる。自らも上衣とズボンを脱ぎ、下着を脱ぎ捨てて奥の秘孔に自らの肉棒をぐりぐりと押し付ける。 「あは……久しぶり、イリヤのまんこに俺の突っ込むの」 「っ、……最低……!腕解いて……」 「やだ」 「……いじわる、変態、……ドS、アンタってばほんと最低……」 「……そういう所、好きでしょ?」 「うるさい、……許せないところもあるわよ、」 「酷いよイリヤ……そんなこと言うんだ」 「……え、何……」  彼が目を丸くし、此方を見つめたタイミングで、先程まで秘孔に宛がっていた其れをゆっくりと奥へ沈める。 みちみちと肉壁を無理矢理掻き分け、奥深く捩じ込まれていく其れを彼は身体を震わせながら受け入れ、あ、あ、と小さく声を漏らした。後ろ手に両腕を縛られているせいで、彼はいつもより腰を浮かせており、体勢としては奥深く挿入しやすくなっていた。 「……俺だってさ……俺以外の、モノで……気持ちよくなってるイリヤ、ほんとに許せないんだけど……」 「ッあ゙!や、ぁ!だぁッ……!」  相変わらず細くしなやかな腰を此方に引き寄せ、彼が一番快感を覚える凝りに自らの先端を擦り付ける。彼は腰を浮かせて逃げようと身を捩らせるが、腕を拘束しているのも相俟って、此方を誘っているかのようだった。 「此処だって……、ほんとは……俺が……全部、準備してあげたかった……だから、俺が……イリヤが綺麗にしたとこ、全部汚してやる……」 「ひぅッ……!?」  彼への支配欲と劣情が溢れて止まらない。  涙で潤み、室内の明かりを反射しきらきらと輝く蒼眼も、粘膜の様に水分を含み赤く艶めく唇も、自分より幾分か痩せており薄ら骨の浮き出たしなやかな身体付きも、自分の為に性交の準備をし、綺麗にした秘孔も、彼の全てが穢れなく美しい。そんな彼の全てを、自分の薄汚れた性欲で汚し、快楽を貪る為の道具の様に扱う。  その行為によって、目許の化粧は涙で崩れ、口の端からは唾液が溢れ返り、散々虐め抜いた胸の突起は赤く痛々しく腫れ上がっていた。しなやかな身体を汚す、乾ききった彼自身の白濁液と、主張し続ける肉棒を濡らす我慢汁、そして、今まさに彼の秘孔に咥えられている肉棒、それら全てがこの美しい彼を汚している。  こんな状況、興奮しない筈がない。  抑えが効かず、彼への思いの丈を、有らん限りぶちまける。 「はぁ……イリヤの中、次からは俺が綺麗にしたい……イリヤが抜きたい時は俺が抜いてあげたい……乳首だって俺が開発したかったのに……俺が抱かれることの気持ちよさ教えてあげたかったのに何で俺と付き合うのより先に全部知ってんの……許せないイリヤ……ずっと、それだけが許せない……」 「や、ぁあ゙、あっあ……!やだァ、れおっ、やめ、あ゙ァ……!」  声を枯らし、抵抗を続ける彼の奥底へ自らの肉棒を打ち付ける。卑しく穢れた肉棒を咥えさせられ、強制的に快楽に堕とされているにも関わらず、此方を蕩けた表情で見つめる彼は、やはり美しかった。それが本当に悔しくて堪らない。  醜い独占欲が抑えきれず、気づけば彼にこう言い放っていた。 「……監禁したい」 「え……は?」 「イリヤを監禁したい」 「、……れお、なにいって……ッ゙!?」  彼の次の言葉も待たず、肉棒を奥底へ捩じ込み腰を叩き付ける。何度も何度も腰を揺らし、彼が目を見開いて歯を食いしばり耐える様子を一瞥し、有らん限りの劣情を全てぶつけた。  ばちゅ、ばちゅ、と肉のぶつかり合う音と粘着質な水音、彼の叫びにも似た嬌声が部屋中に響き渡る。  背を弓なりに反らし、たらたらと透明の液体を零す自らの肉棒を垂直に勃たせ、相変わらず快楽に溺れる彼の意識を引き戻すよう、改めて胸の突起を両手で強く引っ張り上げた。 「あ゙……あひ、ひぐぅ、うぅッ……!」 「あぁ……たまんな、すっげ……締め付け……俺いけそ……」 「やだ!れおっ、ちくびやだ!!もぉ、いきたくなぃぃ゙……!!」 「イきたくないならイかないでいーよ……俺が、イリヤを……全部、汚したい……から、ぁ……♡」 「ちが、あぁ、イぐぅ、あ、ぁ、やらぁ……イグぅ……ごめ、なさ、ァ、あぁあやだァ、れおッ、やだあぁ……!」 「はぁ……イリヤが綺麗なのがいけないんだ……、イリヤの綺麗な顔も身体も中身も……俺の汚い精液で全部汚してやる……、俺以外の男に抱かれてた記憶全部忘れさせてやるから……、イリヤ……イリヤ、はぁ……ッ、あぁ……きもち……やば、イく……」  彼の搾り取られるような奥底の締め上げに思わずそのまま達しそうになっていたが、一旦腰の動きを緩めて肉棒を引き抜き、彼の胸の上に跨った。  目を丸くし、此方を見つめる彼の口許へ先程まで挿入していた肉棒を押し付ける。 「イリヤ、俺の精液飲んで……」 「ッば、ばかっ、のめるわけ……!」 「……そっか、」  彼は口許に宛てがわれた其れを、突き放すように首を横に振って抵抗した。ふわりと銀の前髪が揺れ、粘液に塗れた肉棒に貼り付く。あまりにも限界が近かった為、思わずその束を巻き込むように肉棒に巻き付け、必死に扱いていた。ぬちゅぬちゅと厭な水音を立て、ローション混じりの肉棒を、彼の目の前で見せつけるように扱き続ける。 「ッ!?なにしてんのれお!やだ!やめてってば……!」 「もう俺むり……たえらんな……はぁ、ぁ……っく、ぅ……!」  腕を振りほどこうと身体を揺らす彼の眼前で絶頂を迎える。  ドピュ、ドピュ、と大量の白濁が勢いよく飛び出し、彼の髪の毛と顔面に張り付いて其れらを存分に汚した。  彼は反射で閉じていた目を見開き、言葉を失っている。 「……、れお……」 「、イリヤ……はぁ……俺のせーえき、浴びてぐちゃぐちゃ……」 「……なに、アンタ……変な性癖目覚めたの……」 「わかんない、けど……はー……俺、イリヤのナカ以外で……イっちゃった……、何これ……やば……」 「……、」 「やばい……イリヤのその顔……めちゃくちゃ興奮する……もっかいさせて……、」  彼は顔の白濁を拭おうと腕の拘束を解こうとする。既に緩くなった上衣の拘束から両腕をやっとの思いで引き抜き、顔に手を掛けようとした。其れを両の手首を掴んで遮り、ベッドに押し付けて指を絡ませた。  彼はその手を振り解こうとするが、より力を込めて彼の手のひらを握り締め、これ以上の抵抗をしないようにベッドに強く手を押し付けた。 「ッ、何なのっ、もう……礼央、アンタほんと意味わかんない……!」 「なんで、逃げようとするの……」 「べつに、逃げようとは……してないわよ……!」 「……でも、俺の手から、逃げようとした……」 「それは……アンタが、むりやり……手、掴むから……何よ、礼央……今日、変よ……?」 「だって……イリヤがあまりにも綺麗だから……綺麗すぎるから……俺、もう……我慢できなくて……、分からない、俺……変態かもしれない」 「はぁ……!?」  彼に身体を預けるように重ね、白濁が張り付いた髪の毛を耳に引っ掛け、晒された耳朶を甘噛みする。柔らかい其処を何度も唇で食むと全身を震わせ、小さく声を上げる彼を尻目に周辺へと舌を這わせた。 「……綺麗なイリヤ、もっと犯したい……頭おかしくなるまで……めちゃくちゃに、したい……」  は、と声を上げようとする彼から身体を離し、彼の股を拡げて放ったらかしにしていた秘孔へ肉棒を再度捩じ込む。 「あ゙!あぁッ!?」 「あ~……たまんない……その顔えっち」 「……れお……、あぁ……ア……♡」  表情を蕩けさせ、喉奥から甘い嬌声を上げる彼の快楽への弱さに思わずほくそ笑む。こんな所に男の肉棒を挿入されて気持ちいいと言わんばかりに声を上げ、二度と離さないといった具合に締め上げる彼の姿もどうしようもない変態だ。  人のことなんて言えないだろうと言わんばかりに、彼に腰を打ち付けると、ぐちゅぐちゅと厭らしい水音を立てて何度も腰を痙攣させた。 「ん゙ぅぅ……、うっ、くぅぅ……ッ♡」 「はぁ……かわい……、イリヤ……、えっちな音出てる……すっご、えろ……」 「あ、あ、やあ……あっあ……♡」 「可愛い……声、かわいいね……気持ちいい?」 「ん♡、うぅ……ッ、きもち……ぃ……♡」 「さっきみたいな声、出してもいーよ?」 「……、やだ……ぁ、あれは……わけ、わかんなかった、からぁ……あんなの、だしたく……ないの……ッ、」 「じゃあ、此処弄ったら出る?」 「……え、は?まって、って……」  身体を痙攣させ、快楽に打ち震える彼の胸元に両手を置く。其処へ視線を遣り、否定の意を示す彼の言葉を無視して、人差し指で真っ赤に腫れた突起を優しく弾く。  突然与えられた胸への刺激に、彼は背を大きく弓なりにし、中をぎゅううと締め上げた。 「~~~~ッ゙!!」 「……出た」  耐えず指の動きを止めず、腰をゆさゆさと揺らせば、彼は喉奥から枯れた声を漏らし、双方から与えられた快楽に耐えられないと言わんばかりに暴れ回る。 「あ゙!?ア゙ッまっ……やらぁあ゙!!おち、んぽ、ッぬい、ッ゙、ぬいでぇぇ……ッ♡」 「やだ」 「も、やぁ゙!!ちぐびだめ!!いぐッ!いくからぁ……!!イぎだいぃ!!ん゙ぅぐぅぅ……!!いぎたいのぉ……♡いぎだいぃ……ッ♡♡」 「此処でイくのはダメ……、俺ので、イって……?」  涙ながらに絶頂の意を示す彼の胸から指を離し、はあ、はあと息を整えるその姿を一瞥し、先程と同様に腰を激しく打ち付けた。 「っま、ッやらぁあ゙、おち、んぽ!おぐっ、まっ、あぁ、あ゙っあ……!?」  胸への刺激を与えられていないにも関わらず、快楽に溺れ、枯らした声で泣き叫ぶ姿に思わず此方も快感を覚える。いつも可愛らしい声を意識して上げているのかどうかは分からないが、喉奥から漏らす、脳が快楽に支配されて蕩けてしまったような、高い声と低い声の組み合わせはあまりにも此方の劣情を掻き立てた。 「はぁ……きもち……、んッ、あは……ッ、イリヤ、かわい……すき……っ、俺の、ちんぽ……きもち……?」 「んぁ……お、ちん、ぽ……しゅご……ッ゙、ぉ……ッ、れお、ッおちん、ぽいぐぅ……れおッ、れお、のッおぢんぽしゅきぃぃ……♡、いぐ、いぐいぐぅ!イグぅぅ~~~~~~~ッ゙ッ゙!!」  勢いでつい問い掛けてしまった言葉に対し、絶頂を迎えながら応えるその姿があまりにも愛おしく、赤黒く存在を主張していた彼自身の肉棒を思わず握り締めて扱き、長い絶頂へと誘う。 「ッ、く……ぁ、はあ、イリヤ……すっご、しめつけ……さいこ……ん、っく……あ、はぁ……ッ…………!」  どぷどぷと白濁を溢れさせて意識を飛ばす彼の中の奥深くへ、遅れて自らの白濁も注ぎ込む。  彼はそのままぐったりとベッドに身を沈め、汚れた身体をそのままに深い眠りへと落ちてしまった。  ベッドから身体を起こし、タオルを取りに脱衣所へ向かう。蛇口を捻ってお湯を出し、タオルを存分に濡らして絞り、其れを彼の所まで持っていく。精液がこびりつく身体や顔を優しく拭きあげ、崩れてしまったメイクもタオルで拭き上げた。が、途中で以前に彼が言っていた言葉を思い出し、手を止めた。 「……メイクは擦らないでって言ってたな、そういえば」  彼がメイクを落とす際にやっていたことを、うろ覚えではあるが行動に移す。コットンにメイク落としを染み込ませて、目元に優しくくっつけてそっと撫でる。それを何度か繰り返し、すっかり顔の化粧を落としたところで、彼の頭を優しく撫でた。  ん、と小さく彼の声が聴こえ、起こしてしまったかと顔を覗く。幸せそうに目を伏せた彼は、寝言を蚊の鳴くような声で呟いたのだった。 「……れお、……すき……」  思わず声を漏らしてしまいそうになり、慌てて自らの口元を手で押さえる。歪んだ醜い欲をぶつけてきた自分に対して、「好き」なんて言葉を無意識に与えてくれる彼に、思わずこう呟いていた。 「……敵わないな……」

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