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お試しプレイ3
そして2人目のブースに入ると、その男の放つ威圧感に押されて幸成は思わず後退り怯 んだ…
怖い…なんだこのビシビシ伝わる威圧感。でも、これはglare じゃない。
これでいざ、glareを使われたらどうなるの?
このいかにもDomって感じの人…どんなコマンドを使うんだ?
「kneel 」
う…いきなりそれ……
たぶん、この人…ぼくダメだ…
足が震える…震えながらも体に力が入らなくなりその場にペタリと座りこんだ
怖い…怖いよ…逃げたい
でも、動けない
怖くて目の前の男を見ることができない
なのにー
「look 」
あーもう無理っっ。体がこわばる…息ができない
「はぁっ…はぁっ」
「おっ、おいっ!運営っこいつ過呼吸!」
「誰か紙袋を…っっ」
騒然とする場内。
慌てて運営の誰かが紙袋を口元に持ってきてくれたがうまくいかない。
そこで走り寄ってきたのは
「幸成くん!」
康生さんだった
「breath 。落ち着いて…もう大丈夫。僕は医者だから安心して身を任せて…そうgood。さあこっちを見てlook 」
医者?
涙目になりながら康生さんを見ると優しい顔立ちで目を細めていた。
目が合うと康生さんはぼくの頭を撫で
「good boy。いい子で見れたね」
ぼくを褒めた。
康生のその柔らかい雰囲気とコマンドによってようやく幸成は息が吐けた
「ふぅー……」
「うん。今度は上手に呼吸もできた。えらいよgood boy 」
「…っ」
その瞬間、幸成は幸せに包まれた気がして両方の目から涙を流した
この人なら大丈夫かもしれない
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