「1番のSubさま1番のDomカップル成立でございます。おめでとうございます。続いて…5番の…」 マッチング結果が次々と読み上げられていき、カップルが続々と誕生するなかついに幸成の番号が来た 12番…呼ばれろ…呼ばれろ　 「12番のSubさま」 きたっ呼ばれた！やった！！ 「カップル成立でございます。おめでとうございます」 すべてのマッチング成立者の読み上げが完了すると、連絡先交換タイムが始まった 「番号…書いてくれたんだね？ありがとう」 「康生さん…」 「これ、俺の連絡先。仕事の名刺でごめんね」 〝蕪木心療内科・医師　蕪木康生〝 「あの苗字、なんて…読むんでしたっけ？ごめんなさいっその、覚えてなくて…で、でも…もっと話したいって思ったのは本当です！」 「読みにくいよね？蕪木(かぶらぎ)だよ」 「かぶらぎ…先生？」 「そう。父のクリニックで働いてる」 「あの…行ってみてもいいですか？」 「え？いいけど…午後の最終時間でもいいかな？明日、19時に待ってる」 「はい」 幸成はもらった名刺を大事そうに胸に抱え、康生に笑いかけた