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セーフワード
緊張しながら待っていると康生さんの指がまず1本、ゆっくり慎重に入ってきた。
「んっ!ぁー…」
「痛い?」
「大丈夫…。でもなんか変な感じ」
「いい子。うまく力が抜けているよ」
幸成は枕を抱きしめ、深く呼吸を繰り返した。
すごい…痛くない。
違和感はあるけど、康生さんの指…大丈夫だ。
「幸成くん。もう少し奥に指を挿れるよ」
「う、うん」
「そうだ。大事なことを決めていなかったね?」
「大事なこと?」
「セーフワード」
「せーふわーど?」
「そう、幸成くんはcommandを拒否することができるんだよ」
「そんなこと…できるの?」
「まさか…とは思うけど、前のヤツとは?交わしてないのかな?セーフワードの約束」
「知らなかった」
「そうか…。それは可哀想に。どうしてもイヤな命令は2人の間で決めた言葉を発することによって跳ねのけられるんだ。もちろんそれによる罰はないよ。覚えておいて?」
「うん」
「セーフワード…どうしようか?」
「だいきらい」
「大嫌い?」
「うん。たぶん言わない言葉だから」
「もし本当にイヤな時はちゃんとその言葉をちゃんと言うんだよ?約束」
「分かった。約束する」
2人はセーフワードの約束を交わし、えっちな行為を続けた。
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