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秘密の関係2
そっと背中に腕を回し躊躇いがちに視線が絡むと、引き合うみたいに唇を寄せ合ってしっとりと重ね合った。
啄むような口付けは次第に深くなり、部屋が甘い空気で満たされていく。
「……マッスーはさ……ホントにいいの?」
キスの合間に尋ねられ、透は困ったように眉を下げた。
「愚問だな。俺がもし、嫌だって言ったら和樹は止めてくれんのか?」
少し意地の悪い聞き方をしてやれば、和樹はウッと言葉に詰まる。
そんな様子を見てクスリと笑うと、和樹の髪を優しく撫でた。
勿論、先に進むことに抵抗がないわけでは無い。
自分が今からしようとしていることは、教師と生徒という関係を壊してしまう行為。和樹の将来を考えれば、このまま何もせずに終わらせるべきだとわかっている。
だが、それでも。
今、一歩踏み出さなければ、何も変わらない。
「お前の童貞奪っちまうのは、すげぇ罪悪感だわ」
軽くキスをしながら手を伸ばして下肢に触れる。そこは既に反応を示していて、思わず苦笑いが漏れた。
「……ハハっこっちも、ガッチガチだな」
「仕方ないじゃん。こんな状況に興奮しない方がどうかしてるって……。それに、マッスーだって勃ってる」
和樹の指摘通り、透の股間も緩めのスウェットを押し上げるようにして主張していた。
ソファに背を預け、互いの性器に指を絡めながら、何度も角度を変えて深い口づけを交わす。
次第に呼吸が荒くなり、互いに夢中で舌を貪り合えば、布越しに擦れ合う刺激に身体が熱を帯び始めた。
「ん……ふ、んん……はぁ……ん……」
「……っ」
甘く艶めいた吐息が重なり合い、徐々に興奮を煽られていく。
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