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こっちを向いてよ 3
「耳も弱いよね」
「んんっ、も……やめっ、そんないっぺんにされたら……」
耳と乳首を同時に責められ、思考がぐちゃぐちゃになっていく。
下からの突き上げと、胸と耳を一度に刺激されて声を堪えるどころの話ではない。
耳から腰まで駆け下りる強烈な痺れに翻弄され、目尻に涙が滲んだ。
「和樹ぃ……も、ダメだってば……ぁ、んんっ」
一方的に追い上げられて一人で達するのだけは避けたかった。なのに全然愛撫の手を緩めてくれない。
「マッスー。いいよ、イって」
耳元で濡れた声が囁き、中にいる和樹の先端がイイ場所を擦る。片方の手で性器を握りこまれ中と同じリズムで扱かれて、透は背中を仰け反らせてあっけなく和樹の手の中に精を放った。
「マッスー――……」
「えっ? ぅ、わ」
射精後の脱力した身体を繋がったままの状態で反転させられ、あっという間にベッド押し倒された。
慌てて顔を隠そうとした腕ごと、真っ黒な双眸がジッと自分を見下ろしている。舐めるような視線にゾクゾクと身体が震えた。
恥ずかしい状態を和樹に見られていると思うだけで、甘い疼きが沸き起こり放ったばかりだというのに体の芯が熱くなっていく。
「マッスー、顔見せて」
「い、いやだっ」
「見せてくれなきゃ、ずっとこのままだよ?」
「そ、それは嫌だけど……、でも」
「じゃぁお願い」
懇願するように言われ、うっと言葉に詰まる。
そろそろと、腕を外し目だけを出して窺うように和樹を見ると、獣のような瞳でこちらを見つめる彼と視線が絡み合った。
その瞬間、心臓がドクンと跳ね上がる。
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