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変化
けたたましく鳴り響く電話の音で目が覚めた。気付けば空はすっかり高く昇ってしまっていて、寝坊をした事に気付く。
慌てて飛び起き、受話器を取る。
『あ、よかった。透お前、今どこ?』
電話の主はアキラだった。何やら周囲が慌ただしい。今日はそこまで大事な会議などは入っていなかった筈だが?
不思議に思いつつ起き上がると腰の鈍い痛みに思わず顔を顰めた。
「悪い、実はまだ家なんだ。今から支度してすぐにでも――」
『家か、ちょうどいいや。透、お前今日はこっち来るな』
「え? でも……」
『でも、じゃねぇよ。とにかく来るな。校長もそれでいいって言ってる。詳しい事はメッセージ送るから。じゃぁ』
一方的に言われて電話が切れる。
一体何事だろうか? 確かに今日は重要な会議があるわけでは無かった。でも、来るなとは一体……?
なんだか嫌な胸騒ぎがする。
戸惑っていると、すぐ隣で和樹が寝返りを打った。起こさないようにそっとベッドから抜け出して床に散らばった服を拾い集めようと屈んだ瞬間、内股を生暖かいものが流れてきた。
昨晩散々中に出された和樹の精液だと直ぐにわかった。昨夜の情事を思い出して頬が熱くなる。
「……っ」
それを手早くティッシュで拭い、シャワーを浴びようと慌てて浴室へ駆け込んだ。
どうしよう、顔が熱い。鏡を見ると、頬だけでなく耳まで真っ赤になってしまっている。
首筋から鎖骨にかけて点在する紅い痕が見るからに卑猥で、特に服で隠れて見えない部分には至る所に付けられていた。
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