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通じ合う思い
歩いて来たという和樹を自分の車に乗せて辿り着いた先は、大学にほど近い一軒のアパートだった。
けしていいとは言えない外観だが男子学生が一人暮らしをするにはちょうどいいサイズの建物で、1階がコンビニになっている。
学校を出てから、道案内をしてもらう以外は何も話さず、部屋に入るや否や貪るように唇を奪われた。
荷物を置く暇さえなく、荒々しい口付けに翻弄され、息継ぎさえもままならない。
「んぅ……ふ……ぁ」
口内を蹂躙するように舐め尽くされて、身体が火がついたように熱くなってくる。
しつこい口付けに膝が笑って立っていられなくなり、崩れ落ちそうになるのを腰に回された腕に支えられた。
「っ、は、ぁ……お、まえ……っ、ちょっと……がっつき過ぎ……っ」
「ごめん、久しぶりすぎて歯止めが利かない……」
「っ、ばか……」
上気した頬を隠すように俯いていると、顎を持ち上げられた。ギラギラとした欲望を湛えた瞳に射抜かれ、心臓が大きく跳ね上がる。
「ね、ベッド行こ?」
「……っ、シャワーくらい浴びさせろよ」
「えー、そんなの無理」
「はっ?……っわっ」
軽々と横抱きに持ち上げられる。突然のことに驚いて抵抗する暇もなく和樹の首にしがみつく格好になってしまう。
「ばっ、降ろせ!」
「はいはい」
「はいっ、てお前な……。人の話を聞け!」
抗議の声も空しく、和樹は透を抱えたままベッドまで移動するとそっと降ろして覆いかぶさってきた。
「ちゃんと聞くよ。……後でね」
「っ、ん……」
耳元で低く囁かれてビクリと身体が震える。そのまま耳朶を食まれ、首筋へと唇が降りてきた。
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