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新しい生活 9

2週間ぶりに感じる体温と匂いに、胸がいっぱいになる。 和樹はそんな透の顎に手をかけると、ゆっくりと上を向かせてキスをした。 何度も角度を変えながら啄むような口付けを繰り返し、ソファにゆっくりと押し倒された。 「ちょ、おいっ! 飯は……っんん、」 抗議の声を上げようとした口を再び塞がれ、そのまま舌を絡め取られる。 「後で食べるよ。でも今は……食べるならこっちがいい」 「……んんっ、ちょっ、俺は食いもんじゃな……っおいっ、和樹…ッ」 服の中に忍び込んできた不届き者の手首を掴み、なんとか引き剥がそうとするも、その前に両手を纏められ頭上で固定されてしまう。 「俺にとっては何よりのごちそうだよ。ほら、口開けて。マッスー……」 至近距離で囁かれ、僅かな抵抗すら呑み込むように唇を貪られる。 「ん、んぁ……っ」 歯列をなぞられる度にゾクゾクとした快感が走り、次第に力が抜けていく。 「は……んっ……よ、よせ。和樹……」 やっとの思いで和樹の拘束から逃れ、透は乱れた呼吸を整えながら和樹の胸を押し返した。 「マッス「ソファーじゃ……いやだ」」 何かを言いかけた和樹の言葉を遮って小さな声でそう告げると、彼は一瞬驚いたような表情を浮かべたがすぐに蕩ける様な顔をして、透の額にチュッと軽いキスを落とした。 「……了解。じゃぁベッド、行こ?」 耳たぶをは食みながら囁かれ、一気に体温が上がる。 透は頬に熱が集まるのを感じながら、返事の代わりに和樹の首に両腕を回しギュッとしがみついた。

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