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僕たちの答え 3

「ユキってあんなうに怒ったり、笑ったりするヤツだったんだな。オレ、小さい頃からずぅっと側に居たのに全然知らなかった」 「雪哉は、先輩がいてくれたから変われたんだと思う。って言うか、拓海は? お前からの話、俺何にも聞いてないんだけど?」 感慨深げに雪哉達のやり取りを眺めていた拓海に問う。高校卒業後何度か飲みに行く機会はあったが、拓海自身の話はあまり聞いたことがなかった。 「え? いや、お。オレの事はどうでもいいじゃん?」 「なんだよ、歯切れ悪いなぁ」 「あら? 和樹君知らないの?」 気になってつついていると、皿に盛りつけたオードブルを運んできたナオミが、ニヤニヤした笑みを向けてきた。 「拓海君は、アキラちゃんの所に永久就職、よね?」 「ちょっ!」 「へっ!? 拓海……お前アキラセンセーのヒモになるのか?」 「違うからな!?」「ブフッ」 拓海の素早いツッコミと共に何処からともなく噴き出す声が聞こえて見渡すと、ちょうど遅れてやって来たアキラが入り口前で腹を抱えて震えている所が目に入った。 「……ったく、人の嫁さんヒモ扱いすんなよ、和樹センセ」 「え、だって永久就職って…んえっ!? そう言う事!?」 「……っ、仕事なんてしなくても俺が養ってやるって五月蠅いんだよ、コイツ……。それに、ちょっと留守にしてると殺人でもあったのかってくらいに部屋汚すし……」 亜然としている和樹の横で、拓海は肩をすくめて溜息をつく。 しかし、その顔は満更でもない様子で、和樹はなんだか胸の中がムズムズするような変な感覚に襲われる。

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