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第9話(R18)
絶頂。
黄色のコマを持つ者。
今までのコマの指示どころか、普段の日常生活でもなかなかありえない言葉。
しかも、黄色のコマを持つ者はあの自分といつもくだらないことで言い争って、何かと気が合わない三浦だ。
「何かの……冗談だろ?」
一同が見守る中、当事者である五島はよろよろとコタツから立ち上がり、後退りした。
すると、指示の書かれた部分には指示に従わない者への警告が今度は赤字で浮き上がってくる。
『従わない場合は永遠の眠りにつくことになるであろう』
次の瞬間、五島は息苦しさを覚える。
「うっ……くっ……」
あまりの苦しさに五島はまるで見えない何かに首を締められているようで、お構いなしと硬くて冷たい床へと倒れ込む。
「(苦しい……苦しい……た、すけて……)」
すっかり冷静さを欠いて、五島は喉元に手をやったり、宙をかいたりする。
九岡も、六川もあまりの事態に動けない中、三浦だけは驚くほど、冷静に五島のところに行き、五島のネクタイを解き、服のボタンをはずしたりし始めた。
「はぁ……はぁ……」
三浦の行動により、五島は徐々に息苦しさから解放される。
ただ、今度は酸素が行き渡り、落ち着きを取り戻した五島の脳から三浦を拒むように指示される。
「嫌だぁ、いやっ、み、うら……」
五島のネクタイやカーディガン、シャツが簡易的に乱され、スラックスや下着まで三浦の手にかけられる。
六川も九岡も突然のことに近よってはこないが、1人だけ肌を晒し、あの三浦の手でイかされなければならないなんて絶対に嫌だった。
「バカ、死にたいのかよ」
三浦はいつになく真剣な言い方で、自分をバカにしてくるものの、本気ではバカにしてこない。それどころか、まるで、恋人のように薄い胸についた小さな乳首を舐めて、乳首とは反対に人より少し大きめの臍を舐めている。陰茎にも優しく触れて、上下に扱いてくる。
「……うっ、っ……!!」
何で、そんな手つきなんだ。と五島は思った。いや、乳首や臍を舐められているのにも突っ込みたいが、まるで五島を労るように愛撫をしてくるのに五島は息苦しいよりも心が苦しかった。
「死ぬより幾分かマシだろうが」
声を押し殺すようにして、ピクピクと亀頭を震えさせている五島に、三浦が耳元で呟く。
「(死んだ……方がマシ、だよ……バカ)」
泣きたくなんかないのに、五島は目が熱くなってきて、泣きそうになっていた。
「あぁ、調子が狂うな……!!」
三浦は五島にも聞こえないくらいの声で呟くと、濃紺の作業着の上着だけを脱ぎ、五島の下半身を覆う。五島の目元にはネクタイで縛る。
「うっ、あっ……」
五島は突然、視界を奪われて、三浦の名前を何度も口にする。
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