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第10話(R18)

「三浦、やぁ……みう、ら……やだっ、て……(もうしな……いで)」 「うるせぇよ、九岡達に聞こえるだろ」  三浦はまた五島を耳元で呟き、五島にだけ聞こえるように伝えると、五島の口内へ自らの舌を滑り込ませる。 「ンっ、ンっ、ぅンっ」  五島の舌を貪り、時に舌の先端をレロレロと舐める三浦。  五島としては本気で三浦の愛撫を嫌がっているというよりも、自分の意思を無視して急速に気持ち良くなっていってしまい、それが嫌だった。反射的に五島の舌は三浦の舌から逃げるように動いてしまう。  だが、三浦の舌はそれを許さないように追い、三浦の手の上下の動きもあり、五島の陰茎は感度を確実に増していく。 「ンっっっっっっ!!」  三浦の作業着の下でもぞもぞと動いていたものがゆっくり動かなくなる。 「(み、う……ら……)」  五島は双六のマス目の通り、絶頂してしまうと、気絶同然に気を失った。  三浦は分かりやすく溜め息をつくと、五島の体液で汚れていない方の手で6面ダイスを振る。目は6。勝ちへの執念というよりはゲームを終わらせるという信念だけで、6分の1の可能性を引き当てて、コマを上がりのマスへ進める。 「ゲームは終わりだな」  いつもなら「俺の勝ちだな」とかそう言ったことを五島に言う三浦だが、声はあまり静かでこわいくらいだった。 「わりぃけど、こいつ、運んでくるわ」  あとは好きにして、と言わんばかりに五島の服を軽く整えたのを抱えて、共同リビングから近い五島の部屋に運ぶ。  三浦の言う通り、ゲームは終わったのか。  いや、確かに1位は三浦であり、事実上、4位は五島だが、2位と3位は決着がついていない。  九岡はまるで自分以外の意思で三浦の投げたダイスを拾うと、先程の三浦と同じように6を出す。 『赤い色のコマを持つ者の手で絶頂せよ』  九岡は五島とは違い、自ら服を脱ぐと、六川を見つめる。  六川には複雑な思いをいただいていたが、同時に九岡は六川に惹かれていたのだ。 「キューちゃんはそれで良いの? ゴーちゃんのようになる……」  六川は九岡に聞くと、九岡は六川の言葉を最後まで聞かずに頷いた。 「多分、初めて名前を聞いた時から気になってたんだ。ロク……いや、六川虹ノ介という人間に。どうしようもなく……」  九岡はコタツから出ると、六川が覆い被されるように先程の五島のように床へと横たわる。横たわる姿はまるで、六川を受け入れていて、六川は導かれるように九岡の唇を奪った。

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