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お試し…?

「俺とはできないってのか」 「い、いやっ、そうじゃなくて!」 「ええと…か、カイはカッコいいしホントは優しいし良い人だと思うけど…や、やっぱり迷惑ーー……」 「なっ、迷惑じゃねーつってんだろ?!」 な、なんかブチギレられた…。 俺たちは繁華街の方へ戻ってきていた。そのため、沢山人がいて注目を浴びた。 「なんか…ごめん…」 カイは興奮して荒げた息を整えた。 「…悪ぃ」 「ううん」 「他のヤツと絶対するな」 「う、うん」 周りはザワザワして、『嫉妬?』『キャーッ!可愛い』とか色々な声が聞こえる。 「い、家帰ろ?早く帰りたい」 人に注目されるのは好きじゃない。大勢いるところも嫌だ。静かでゆったりした家に帰りたい。そんな風に思いながら、カイの袖をクイッと引いた。 「…んだよそれ」 目がギラリと光って、喉仏が動いた気がした。 「あ゛ー…クソッ、さっさと帰んぞ」 グイッと俺の腕を引いて早足で歩き出した。 「カイッ、腕痛い」 「うるせぇな」 「ねーってば」 なんだか怒らせたらしい。帰りたかったって言っただけだし怒る要素なかったと思うんだけど…。 カイの足は早くて追いつくのが大変。 あっという間に家に着いたかと思えば俺を抱き上げて階段を登った。 いや、階段登れるんだけど…。 「あっ、お帰りー…て、なんか不機嫌?」 「さぁ」 ソファでゴロゴロしていた2人は不思議そうに俺たちを見た。 2階に着くと、さっきとは違う一番奥の部屋に向かった。 周りの家具全部黒色。ベッドには金糸で刺繍が入っている。 キングベッド…初めて見た。そんな風に思ってすぐ、俺は首を傾げた。 あれ、なんで俺ベッドに連れてこられたの?なんだか嫌な予感しかしない…。 ドサッとベッドに押し倒されて、カイは俺の首元に鼻を押し付けた。 「すげぇ良い匂い…」 ポツリと呟いた直後、ヌルリとしたものが首を這う。 「っん…っふ、…カ、イッ」 「…んだよ」 「なんでぇ…」 舐めているところに時々歯を立てられて、身体がピクリと反応する。後ろは、トロリと愛液が溢れてきて気持ち悪い。 こんなことしたことない俺には刺激が強くて、すぐに反応してしまう。 カイの手は俺の制服のボタンを片手で器用に外した。 「んだよこの服」 やりにくい。と言いたげに眉間に皺を寄せた。 スルリと手が進入して、胸に触れた。 「っ!そ、んなとこ感じないし…」 「嘘つけ」 ニヤッとイタズラな笑みを浮かべて、キュッと摘んだ。 「っふ…」 キュッと唇を噛んで堪える。顔を見られないように背けていたけれど、俺の頬を掴んで正面を向かされた。 「や、やだっ…!」 「やだじゃねぇだろ」 ギラリと光った獲物を据えるような目に身体が硬直する。 「逃がさねぇ」 興奮しているのか頬を赤らめて、荒くなった息が分かるくらいまで顔が近くにきた。ドキドキ胸がうるさい。逃げないといけないのに逃げられない。発情していないはずなのに身体が熱い。カイが出すフェロモンにクラクラする。カイなら良いかも…。なんて思っている自分に驚いていると、そっと唇が重なった。

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