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余裕なんてない
「は、ぁっ…はぁ…」
心臓が耳にあるんじゃないかってくらいドクドクすごい音。荒い呼吸を整えて、プルプル震えた四肢からガクンと崩れ落ちる。
背後から聞こえる荒い息を聞いて、シちゃったんだと思うとドキドキが止まらない。
人とするって、してもらうって、こんなに気持ちいいんだ。
満足したと思いたいけれど、まだ後ろが疼く。お腹がキュンキュンして苦しい。
「ぅ、あ…っ」
その感覚に思わずお腹を抑えると、カイは眉間に皺を寄せて俺の顔を見た。
「おい、どうした」
「苦しいっ…」
「は?どっか痛いのか?」
無言で首を横に振ると、訳がわからないと言いたげに更に険しい顔をした。
「じゃあーー……」
「おなか…」
「なんだ?」
「お腹の奥が欲しいってキュンってする。はやく…っあぅ゛」
カイが暫く黙り込んでしまって、声をかけようとしたと同時に、クルリとひっくり返されて仰向けになる。
「おく、いっぱいほしいっ、あかちゃんつくるっ」
首の後ろに手を回して腰を揺らすと、ふわふわの尻尾が左右に激しく揺れた。
「ダメだ、ダメだダメだ…」
カイはキツイ何かに耐えるかのように顔を歪めてブツブツ何かを呟いた。
なんだかよく分からないけど、カイのフェロモンが一気に増した。
整えた呼吸がまた荒くなって、カイの大きなソレに触れた。
「カイ、これ欲しい。…ダメ?」
「ッ〜!クソッ!」
怒鳴ったように声を上げると、ピンクの個包装を破いて手早く自身のモノに装着した。
「や、それいらないっ、ナカ欲しいっ」
「うるせぇ!」
余裕はないのにちゃんとゴムはつけるんだ。俺それいらないのに。そんな風に思いながらカイのモノに手を伸ばすと、呆気なく頭の上で両手を拘束された。
カイはそばにあったクッションを取って俺の腰の下にひいた。
もうすぐ来るんだ…。
そう思うとまたドキドキして後孔から愛液が溢れる。
「っんとにお前調子乗んなよ」
邪魔そうに前髪を乱暴にかき上げて、自身の熱い塊を俺の後孔にあてがう。
「っはぁ」
どうしよう、先が触れただけなのに熱くて気が狂いそう。
ゆっくり入ってくると形が分かって恥ずかしいっていうけれど本当なのかな…。そんな風に思っていると突然、何の前触れもなくズプッと一気に根元まで入れられる。何が起こったのか分からなくて、目の前が真っ白になってチカチカヒバナが散る。
「ッあ゛ぁ!…ゔ、ぐ…」
衝撃と混乱が強くて痛みなんて分からない。ただ何が起こったのか必死に頭を回転させる。
一気に余裕がなくなってカイの顔が見れない。
なんで?なに?何が起こった?カイがさっきゴムをつけて、モノをあてがわれて……そうだ、俺初めてを奪われたんだ。今の衝撃は多分一気に入れられたんだよね。
いつのまにか目の前からチカチカしたのは消えていて、ただ衝撃の余韻が去るのを悶えながら待つ。
快感とか痛みとか何も分からない。頭が狂いそうなほどすごい衝撃。
息の仕方も分からなくなって、酸素を求めてハクハク口を動かしていると、ナカにある大きなモノが容赦なくゴリュッとナカを抉った。
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