11 / 13
ワンコは愛を知る
ギュッとカイにしがみつくと頭を撫でられて強い緊張と不安が少し解れる。
「ふ、はぁ…」
少し時間が経てばすっかり落ち着いて楽に呼吸ができた。
だけど、ナカのモノを意識し過ぎて身体が強張る。
「力抜け」
そう言ってゆっくり背中を摩ってもらう。
「ん…ナカ苦しい」
隙がないくらいピッタリ嵌ってる。さっきまであんなすごい衝撃で混乱していたのに今はもうもどかしくて、早く動いてほしいと無意識に腰を揺らす。
「っおい」
「んんぅ、早く」
「…いいんだな?」
「ん。…ふふ、これ外したらあかちゃんできちゃうね」
「…お前言っとくけどゴムは外さねぇぞ」
「嫌。それいらない」
「嫌じゃねぇよ」
ギラギラ目を光らせて余裕がなさそうなのに、そこはしっかりしてるんだなと思う。
赤ちゃん、できちゃってもいいのに。欲しいのに。ムスッと口を尖らせると、チュッと唇が重なってすぐに舌が絡んだ。
ヌルヌル絡み合って、飲みきれない唾液が顎を伝って落ちる。
「ん…っふ、ぁ」
キスだけで頭が痺れてボーッとしていると、カイがゆっくり腰を動かし始めた。少し動かれるだけですごく気持ちいいけれど、異物感でナカが勝手にうねる。
最初は浅いところを刺激される。ナカはどこもかしこも気持ちいい。
「んっ、ぁ、あぁっ…!」
少し動きが大胆になって、少しだけ奥に進めると、浅いところでカリが痼に引っかかって刺激されて、押しつぶされる。
目の前が真っ白になって、目の前にチカチカヒバナが散る。目を見開いて、シーツを掴んで、足の指を丸めて背中を弓なりにして、呆気なく勢いよくモノから白濁が飛び出した。
「はやっ」
「っはぁ、は…ごめん」
「別にいいけど」
素っ気なく言って、胸まで飛んだ白濁に舌を這わせて舐めとった。
「へ、えっ?か、カイッ、汚いよ?」
「うるへ、黙ってろ」
カイには尻尾と耳があるから怒ってるかどうかすぐに分かる。
ブンブン尻尾を振るカイが何だか可愛く見えてきた。
俺はカイの腰に足を回して奥を強請る。
「カイ、早くっ」
「っ〜! っんとにお前…」
はぁぁあっ…と深いため息をついて乱暴に頭を掻いた。
「あんま可愛いことばっかすんじゃねぇよっ!」
語尾を強調して勢いよくナカを穿つ。
「あ゛っ〜?!」
ゴリゴリ音がしそうな程ナカを抉られて気持ちいい。やっぱりナカがすぐに馴染むのって、俺がΩだからかな…。
Ωは本能的に種を求めてαを誘う。Ωは孕む側だからなのか、ナカはすぐにトロトロになってどんなモノにでもカタチが馴染む。
「ぁんっ、んん…きもちぃ」
ギュッと首に腕を回してしがみつく。
「ハヤト、好きだ。可愛い。俺だけのものだ」
耳元で低い声で囁かれると、腹の底からゾワゾワした何かが込み上げてくる。
さっきまでツンケンしてたのに、突然情熱的に愛を囁かれて恥ずかしい。
「あっ、やぁっ」
耳を食べられて身を捩る。
下から鳴るグチュグチュと卑猥な音、カイの表情、熱い吐息、声、仕草…全てが興奮材料にしかならない。
俺どうしちゃったんだろ。もうドキドキと熱でよく分からなくなってきた。なのに快感はしっかり拾っていて怖い。
「はぁっ、んっ、もうイきたいっ」
前立腺を刺激して欲しい。そしたらすぐイけるのに。そんな風に思うけれどカイは奥ばかり突いてぷっくり赤く熟れた乳首をいじるだけ。
耳の裏や耳朶に吸い付いて跡を残す。犬が顔や身体を密着させて擦り寄せるのはマーキング。
俺、とんでもないワンコに捕まっちゃったなぁ。そんな風に思っていると、ラストスパートと言わんばかりにナカを穿ってキュッとタマが上がった直後にゴム越しに俺のナカで出した。ドクドク脈を打って熱いソレを感じなら俺もイった。
荒い呼吸を整えながら、俺これからどうなるんだろうとボンヤリ考えた。
ともだちにシェアしよう!