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ー鼓動ー135

「もう、雄介には俺が言いたい事、分かってるんだろ?」  そう俺は本当に雄介の事を見つめながら言っていた。 「そんなの、分かる訳ないやんか」 「……へ?」  そう雄介のその答えに俺は雄介の事を目を丸くして見つめる。 「……そないな事、分かる訳ないやろ? 俺は超能力者でもないし、普通の人間なんやから、望が心に思っておる事、分かる訳がないって事や」 「あ……」  その雄介の言葉に俺は言葉を詰まらせる。  確かに雄介の言う通りだ。 超能力者じゃない限りは人間の心の中なんて分かりやしないだろう。  俺は一息吐くと、 「……ゴメン」  そう雄介に向かい謝る。 「あ、まぁー、せやけど……んー、謝られる程ではないっちゅんか」  雄介は俺から視線を外して頭を掻きながら答えている。  そういう雄介の行動や仕草が可愛いというのかなんていうのか……分からないのだけど、こっちまでホッとしてきてしまうのは気のせいであろうか? 「ま、それはいいんだけどさ……でも……あ、ぅん……」  今度は俺が雄介から視線を外す番だ。  まだ、さっきの雄介の質問の答えは言っていない。 だから、ある意味答えなければならないような感じになってしまったような気がするからだ。  でも雄介という人間はこうもっと自分からは追求してこない。  そういう質問は一回きりしかしないという所であろうか。 「あ、じゃあ、雄介がかな?」  俺からしてみたってこんな質問答えてにくい質問で言葉を詰まらせながらもなんとか答えていく。 「……へ? そうなん!?」  そう雄介は俺に顔を寄せてきてまで言ってくる。 「あ、いや……んー、そうかな? って思うだけで」  それでも俺は答えずらくて未だに雄介からは視線を反らしていた。 「ほな、俺が玩具動かしてええねんな?」  ……それ、確認するとこじゃねぇけど。 「え? あ、ぅん」  それでも俺は雄介に誤解を与えるような事はしたくなくて、とりあえずYESという事を言っておいた。

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