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ー鼓動ー155

「ほんなら……」  そう言うと雄介は俺の体を前の方に持って行って雄介の膝の上に座る形になる。 「な……雄介……これじゃあ、さっきと同じじゃないのか?」 「さっきって?」 「さっき、俺の中を指とか玩具で慣らしてくれた時と」 「あ、ぁあ! そうなのかもしれへんな……ま、ええやん……この体勢だって出来んねんから。 それに案外、この体勢の方が楽やったりして。 望が俺の膝の上やし……俺が足開くと勝手に望の足も開かれるしな」 「え? あ……ぅん……」  ……雄介がそう言うんならいいか。  そう思ってしまう。 「とりあえず、中綺麗にしてきただけやし、また、指入れたりローション入れたりしなぁアカンよな?」 「え? あ、うん……そういう事だよな」  ……そういう事だって頷くのでさえ俺は恥ずかしいと思うのだけど、雄介の為にと思えば答える事は出来る! 「それに、この体勢やと望が俺に密着してくるし、心臓の鼓動も聴こえてきて心地いいっていうんか」 「ぅん……俺も……雄介の心臓の音聞こえる……温もりも感じられるしさ」  その言葉に雄介はクスクスとすると、 「ホンマ可愛えなぁ。 確かに素直じゃない望も慣れたんやけど、素直な望はめっちゃ可愛えーよ」  雄介はそう言うと俺の体を抱きしめ唇を重ねてくる。  雄介とのキスは甘くて気持ちいい。 だから俺は好きだった。  雄介に対して素直な俺は少しばかり恥ずかしいけど……いつもより甘く感じるのは気のせいであろうか。  唇を重ねながら雄介は俺の体に触れ体を滑らせていく。  そして胸の突起を見つけると最初は優しく撫でてくるのだ。  それだけでも俺の体は少しビクリとしてしまっていた。  雄介は俺の胸の突起を優しく摘んだり強く摘んだりした瞬間俺の体はビクリと跳ね、それと同時に唇を離してしまう俺。  それを見た雄介はフフと笑ったようにも見えた。  今の雄介は片手で俺の体を支えて片手で胸の突起を弄っている。 そう俺がこうして体を反らしたりビクリとさせるだけで雄介の膝から落ちそうになってしまうのだから雄介は俺の事を支えていないと落ちてしまうからであろう。  でも今日の俺はそれだけでは足りないと思ってしまっているのは確かだ。

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