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ー鼓動ー184

 次の朝起きると雄介の姿は俺の横にあった。  最近どうしたのであろうか。  いつもだったら先に起きて朝ごはんの用意しているのにと思う。  でも、たまには俺が先に起きたっていいじゃねぇかって思う時だってある。  雄介の寝顔なんてそうそう見れる事ではない。  そう! さっきも言った通りに殆ど俺より先に雄介が起きているからだ。  逆に言えば雄介が先に起きてるって事は、ほぼ毎日のように雄介は俺の寝顔を見てるという事だろう。  そう思うと急に恥ずかしくなってくる。  ……ん……でも……雄介の寝顔をたまには見てみたい。  と思ったのだけど今日は雄介が病院に行かなければならない日ではないだろうか。  その事を思い出すと俺は半身をベッドの上へと雄介の事を起こそうとしたのだが、今日は病院に予約している事を思い出し時計を見上げた。  すると、まだ六時を過ぎた位で胸を撫で下ろす。  予約の時間は十時だ。  なら、もう少しだけベッドの上でゆっくりしていてもいいんではないかと思う。  もう少しだけ雄介の寝顔を見ていたい。  寝顔っていうのは誰でも可愛いと思う。  雄介だって普段はカッコいいイメージなのに寝顔は可愛いと思うのは俺だけなんであろうか。  人間的に一番ゆっくりしている表情だからなのかもしれない。  今俺は雄介の方に顔を向けているのだから当然雄介の方も横顔。  横顔ってそうそうジッと見れる姿ではないと思う。  整った眉毛に少しばかり高い鼻、綺麗な形の唇。  見てるこっちがドキドキとしてきてしまう。  寝姿勢だって雄介は真っ直ぐだ。  人間って寝てる時に寝返りが出来ている方がいいと言うのだけど雄介はきっと寝がえりはしてないのかもしれないって位本当に真っ直ぐに寝ている。  まぁ、大人になるとそうそう寝相が悪い人なんかはいないだろう。  ……あ、急に横向いてきた。 もしかして、起きてる?  目はまだ閉じられているものの急に横向きになった雄介。

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