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ー鼓動ー208

「ふぅ……んっ!!」  ……雄介が入れるのと違って、気持ちいいっていうよりそこが痛い!? ココが疼いている筈なのに……。 え? あ、一体どういう事なんだろ?  これでは痛くてイくどころではないような気がする。  ならモノを軽く握って今はイくしかない。  雄介の背中で体を丸めながら一人でシている俺。  恥ずかしいから早くイきたいって気持ちなのだけど俺の体は全然イこうとしてくれていない。  ……いったい、どうしたらいい?  それが分からないから困ってるんだけど……。  後ろの蕾に指を入れてみても気持ち良くなって来ないし、モノを握って上下に動かしてみてもイけないって……。  もう後はこのまま放っておくしかないのかもしれない。  俺は少し諦めて体を仰向けへとさせる。  そして天井を見上げるのだった。  そこでため息が漏れる。  だけど未だに俺のモノは治る気配はなく本当にどうしたらいいのかが分からないでいた。  もう、ここは雄介に頼むしかないのか。  でも雄介は病み上がりみたいなもんでそんな体力はないのかもしれない。 「やっぱ、無理だよな……」  そもそも俺が雄介にそういう事を頼める訳がない。  でも俺の体というには未だに体は熱いままだ。  当然といえば当然なんだろう。  こういう時というのは体が熱くなってくるもんだ。  モノなんか特にそうだろう。  本当にどうしたらいい?  もう何回自分の心に問いかけているのであろうか?  また、ため息が漏れる。  気付くと俺は雄介の体を後ろから抱き締めていた。  俺から雄介の事を抱きしめるって事はそんなにある事ではない。  ……あー、何だか落ち着く……。  と思うのは気のせいであろうか。  落ち着くって言ってもモノがそれだけで萎えた訳ではないのだけど。 「……へ? 望……?」  そう雄介の声がしてきたような気がした。  雄介の事を考えすぎて空耳だったのであろうか。 「……って、望……どないしたん?」  今の言葉は流石に俺の耳にハッキリと聴こえてきているのだから、どうやら空耳ではないようだ。

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