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ー鼓動ー223

 そういきなりあっさりと承諾する雄介。 「……へ?」  そう今度は俺の方が目を丸くする番だ。 「望が言いたい事十分に分かったし……ほな、望が今日は俺ん事気持ちようして」  そう言うと雄介は他には言う事がなくなったのかベッドの上に横になっていた。 「え? あ……うん……」  ……本当にそれでいい?  そう自分に問い掛ける。  確かに今のは俺のわがままだったのかもしれないけど……まさか本当に雄介が承諾してくれるとは思ってなかった事だった。  もう少しこう言い合いみたいなのが続くのかと思っていたのだけど、こうあっさりと雄介は引いてしまった。  本当にいいのであろうか。 「ほら、俺の気が変わらんうちに……やってええって言っておるんやからさ……」 「え? あ、うん……」  今の言い合いである意味俺は雄介の事を責めるという事が冷めてしまったというのであろうか? 完全に雄介の事を攻めたいという気持ちが今はなくなってしまった状態になっている。 「ほら、次はこっちの方を気持ち良くしてくれるんやろ?」  雄介はそう言って後ろの蕾の方を指差して来るのだ。 「え? あ、ああ……」  でも雄介の方もどうやらそういう気持ちらしく、いつものように……とはいかない気もする。 「望がやらへんのなら……俺が自分でするか?」  そう言うと雄介は側にあったローションを手にしそれを指に付けると、腰を浮かせて自分で後ろの蕾の中に指を入れていく雄介。 「ふぅっ!! ん! やっぱ……アカンわぁ……ちょ、確かに痛いわな……」 「え? あ、うん……」  俺はその雄介の姿を見てる事しか出来なかった。  雄介の指が後ろ蕾の中へと入っていく。  だが雄介は慣れてない為か痛そうで苦戦もしているようだ。  俺はその姿を見ていて我慢出来なくなってきたのか、 「あー!! やっぱ、ダメダメっ!! やっぱ、雄介にはそういうのは無理なのかもしれねぇな」  そう言うと俺は雄介の中に入っていた指を抜くのだ。

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