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ー鼓動ー232
「あ、いや……何でも……」
と俺は雄介から視線を反らす。
「それよりか……イかせてくれるんだろ?」
今日の俺というのは雄介に対して何を言ってるんだ? っていう状態だった。
「あ、いや……な、何でもないっ!」
そう言ってまた俺は雄介から視線を反らしてしまう。
そんな俺に雄介はひと息吐いた。
「ま、ええか……」
とも小さな声で呟く雄介。
「ほなら、一回イかせて上げようか?」
……ってちゃんと俺の言葉聞いてんじゃんか……!
そう心の中で叫ぶ俺。
そして雄介は俺のモノを口の中へと含む。
雄介のやり方はもうやり慣れているからなのか本当に気持ちが良かった。
俺が探り探りなのに対して雄介の場合は的確に気持ちいい所を狙ってくるからであろう。
「ぁ……んん!」
もう俺は限界の限界なのにいつものように舐めたり吸ったりを繰り返す雄介。
俺の方は手をギュッと握り気持ち良さに耐えてるしか今はなかった。
……いや……今日はもう耐えてるなんて事は絶対に無理だ! さっきから我慢して我慢してる状態なのだから……!!
「ご、ゴメン!! 雄介っ!! もう! 無理っ!!」
すると雄介は俺のモノから口を離して、
「それなら、イくっ! って言うて……」
……はぁ!?
そう要求してくる雄介に心の中で裏声を上げる。
俺は一瞬考えたのだけど、そういう事に関して男というのは我慢出来ないもので……
「ィきたい……」
と俺は小さな声で呟いた。
「……へ? 今何……?」
と耳に手を当ててまで聞こえなかったっていうアピールをしてくる。
俺はひと息吐くと、
「イきたいから……イかせてくれ……」
と普通の声で頼み込むように言う俺。
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