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ー鼓動ー234
「ほんならええかな?」
しかし雄介は俺にそんな事を言って今日は何をする気なんだろうか?
「ほな、俺等がやった事ないような事したいわぁー」
「だ、だから、それは何だって言うんだ?」
「そやな……」
と雄介は顎に手を当て考えている。
「ほなら……」
そう言うと雄介は俺の顔の方へと顔を近付けて来て、
「自分で自分の中をやるって事はどや?」
「……へ?」
「確かにやってもらった事あるんやけど……。 それは、酒とか熱とか上がった時に記憶の無い時の望やったやろ? 今日はそうじゃないやんか……素の状態でって事でな……」
「え? ぇえええ!? はい!?」
流石にそんな恥ずかしい事は素直に出来る筈もない。
「でも、さっき俺と約束したんやろ? 今日は俺の言う事を聞くってな」
「あ……」
……確かにそれは雄介と約束した。 でも、いきなりそんな事を俺が出来る訳がない。
……でも、今日の俺は絶対に雄介と喧嘩もしたくはないし、俺も雄介の事が好きだって事をアピールしたいと思っている。
俺は雄介から視線を外しながらも頷くのだった。
今日の雄介は俺に試しているのかもしれない。
そう……どこまで言ったら俺が怒りだすとか放棄するとかっていうのをきっと試しているのであろう。 そして愛情の方も試されているのかもしれない。
俺はベッドの上へと起き上がると足を開いて膝を立てる。
その前に雄介は座っていた。
「なぁ、たまには携帯で動画撮ってもええか?」
「え?」
ちょっとそれは流石に暴走過ぎないか。
と思うほどだけど、そこも今日の俺は我慢して、
「う、うん……」
と答えるのだ。
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