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ー鼓動ー241
もう俺の方はイきそうで体全体が武者震いというのか悪寒でもないけど……そんな震えが俺の体を襲う。
「もう! もう!」
と叫んだ時には遅かったというのか俺は腰を反らせるとそのまま動きを止めて白い液体を体外へと出していた。
もしかしたら雄介のお腹にもその白い液体が掛かっているのかもしれない位だ。
でも今の俺にはそんな事を考えてる余裕はなく。 白い液体を出してしまった脱力感で体をベッドへと完全に預けている状態になっている。
それに気付いたのか雄介は、やっと俺の胸から口を離してくれたようだ。
「もう、イってもうたんか?」
……って事は知ってたのか!?
と問いたくなる位だ。
だって今まで俺の胸を夢中にって位しゃぶったりしていたのにイったって事には気付いている雄介。
もしかして俺が一生懸命イきたい! って言っていた声がちゃんと雄介の耳には届いていたって事なのかな?
俺はイった勢いというのか呼吸は完全に乱しながら瞳を潤ませ雄介の事を見上げる。
「あ、あのさ……もしかして……雄介が俺の胸を弄っている時に俺の声聞こえていたとか?」
「へ? あ、まぁ、聴こえておったのかもしれへんな」
「へ? そうなのか!? 俺はてっきり聴こえてないのかと思ってたぜ」
「そりゃ、恋人の声を聞いてない訳がないやろ?」
「じゃあ、それだったら、何で俺の声聞いてくれなかったんだよっ!! だから、もう! イっちまっただろ!?」
「いやぁー、まさか、望がな……胸だけでイくなんて思うてもみなかった事やったし」
「試してたとか……?」
「まぁ、半分はな。 でも、今日はめっちゃいつもより気持ち良さそうやったやんか」
「……え? あ、まぁ……そうだけど?」
その質問に俺は雄介から視線を外して答える。
「いつもやったら、胸ではイかんやろ?」
「へ? あ、まぁ……確かにそうだけどな」
「せやから、今日のはめっちゃ気持ち良かったって事なんやろ?」
「え? そうじゃ……」
と俺は否定しようとしたのだが、
「イったって事は気持ち良かったっていう立派な証拠やんか」
そう言われてしまうと言葉を失ってしまう。
それは確かだからだ。
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