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ー鼓動ー248

「ん? せやな? 特に何かするって訳やないんやけどな……ま、記念みたいなもんやって……」 「記念!?」 「そこに反応するんか。 せやから、別に何も考えてはおらんっちゅうこっちゃ。 ネットに流すって訳でもないし、和也に見せるって訳でもないしな」  それを聞いて少し安心出来たような気がする。  要は個人で楽しむだけなようだ。  ……ま、雄介の事だから、流石にネットとかには流さないとは思ったんだけど一応な聞いてみたかっただけだし……。  でも、もし雄介がそれをネットで流すような事を言っていたらどうしていたのであろうか。  いや雄介に限って絶対にそんな事はしないと確信していたから聞いていたのかもしれない。 「ほんでやな……中にまでその玩具を入れたなら、自分で上下に動いてみるか……スイッチ入れて振動させてみてもええんやで……。 あ! せや! めっちゃ、今日の予行練習にたいになっとるやんか……!」 「……へ?」  そう思い出したかのように叫んでいる雄介に俺は何を言ってるのであろう。 と思ったのか聞き返してみる。 「せやから、そのまんまやんか。 今日、望は俺の上に乗ってくれるんやろ? だから、先ずはその玩具で練習状態じゃんかって……」 「あ……」 「ほんなら、その玩具が俺やと思うて乗っかって上下に動いてみたらええんやないの? それが出来たらきっと俺の上でも動けるやろ?」  ……あ! そういう事かっ!!  やっと俺でも雄介が言ってる意味を理解した。  俺的にはこの玩具を振動させて気持ち良くなるつもりだったのだけど、どうやら今の雄介の提案で上下に体を動かすという事になってしまったらしい。  ちょっと恥ずかしいけど、まぁ、今日はそういうつもりなんだから、とりあえずやってみるしかなさそうだ。  俺は最後までその玩具を中へと入れてみる。  流石に最後の一歩は力が入る。  ……これで全部入ったのかな?  それに安堵し、ひと息吐く俺。  ……後は体を上下に動かせばいいんだったよな?

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