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ー鼓動ー261

 ご飯を作ろうかと思った俺だったのだけど冷蔵庫を開けて食材がない事を思い出す。  そして大きなため息を吐くのだ。 「そうだ! なかったんだっけ?」  せっかく雄介の為に朝食でも作ろうと思っていたのだけど冷蔵庫にはからっきし無い事を思い出した。  仕方なく雄介が起きてくるまでテレビでも見てるしかないだろう。  とりあえずソファに腰を下ろしてテレビを点ける。  ニュース番組は毎日のように事故や事件の話題でもちきりだった。  本当に日本は平和だっていうけれど、事件や事故というのは毎日のように絶えない。  きっと一人一人が交通ルールを守れば事故なんかは起きないと思うのだけど、やはり人間なのだから守れない人間だっているという事だ。 その一部の人間のせいでルールを守っている人間が巻き込まれるのは許されない事でもある。  何かしら毎日のように事件や事故というのは起きている。  確かにそうだ。  春坂病院で働いてる時だって、何時間に一回位は救急車で運ばれて来る患者さんがいたのだから。 勿論、救急車で運ばれて来るのだから病気の患者さんもいるのだけど、時には事故で怪我してという患者さんだって運ばれて来ていたのだから。  身近でそんなに救急車が出動しているのだから全国でなら、テレビのニュースでは足りない位事故や事件が起こっているのであろう。  いつもと変わらない内容のニュースを見ていると雄介が起きてきたようだ。  俺の後ろから声が聴こえて来た。 「おはよう、早いな」  そう言いながら俺が座っているソファへと腰を下ろしてくる雄介。 「あ、おはよう。 早いのはもう癖みたいなもんだからな」 「ああ、そうやんな。 でも、腰とかって大丈夫なんか?」 「え? あ、ん? どうなんだろ? 案外平気なのかもしれねぇな」 「そっか……ほなら、良かったわぁ」 「それよりかさ、食材何もねぇじゃねぇか」 「あ! 確かにな」 「せっかく、俺が今日また先に起きたから朝飯作ろうとしたのに冷蔵庫の中何もないしさぁ」 「ほな、どうする?」 「……って俺の顔見られても困るんだけど?」  急に雄介に視線を俺の方へと向けられて少し戸惑う俺。  朝ご飯の事は全然考えてなかったからだ。 「んー、今の時間ならコンビニ位しか開いてへんか? ファミレスもなぁ、遅くまでやっとるみたいやけど朝はそないに早くないしなぁ」

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