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ー至福ー3
今日はあの二人について気付いた事もあったのだが、いつもと変わらない診療所に安心し、午前中の診察を終えると俺達はいつも通りに休憩しに家の方へと一旦向かうのだ。
その時にはもう俺達は家と診療所の合間にあるロッカー室に着替えをして来るのだから私服姿でいる。
春坂病院にいる時っていうのは、やはり大きな病院だったから白衣の下というのはスーツ姿だったのだけど、島の診療所になってからは割と白衣の下というのはラフな服装になったのかもしれない。 今は夏だから白衣の下にTシャツを着てる位なのだから。 自分達で診療所を開業するようになってからは、結構気楽にやっている。 まぁ、和也達の方は相変わらず上下着てるみたいだけどな。 だって流石にあの白衣の下というのかズボンに私服的なズボンは似合わないだろうしな。
……Gパンに白衣って……まぁ、ギリギリセーフなのかもしれねぇが、なんかイメージ的に違うっていうのかな?
とりあえず俺達っていうのはロッカー室で着替えて家へと向かうのだ。
そして今日の料理当番というのか、やはりこの一週間和也がきっとこの家で料理を作って来たのだから勝手に雄介がお昼を作る事になるというのか、何ももう決めずに雄介がキッチンに立っていた。
俺達が東京の行ってる一週間、今回は殆ど雄介が作ってくれた料理はなかった。 そう今回、俺達が東京に向かった目的というのは、雄介の体の様子を診て貰うっていう事が目的だったのだから。 そこは俺的にも我儘を言わなかった所だ。 でも逆に雄介は今回東京行く事になってゆっくり休めたという事だろう。 だから俺は別に雄介に料理を作ってとは言わなかったような気がする。 流石の俺も今回は本当に雄介には休んで欲しかったと思っていたからなのかもしれない。
とりあえず今日のお昼というのは雄介が作ってくれるようだ。 俺はそこに安心しながらお昼が出来るのを、ソファに座ってテレビへと視線を向ける。
今はお昼の時間だけあってか、ニュースとか情報番組しかやっていない。 隣りでイチャイチャとしている和也と裕実を軽く視界に入れながら自分の好きな情報番組を見始める俺。
日本という国は確かに他国に比べたら平和な方なのかもしれないけど、それでも日々、事件や事故は起こってしまっているのが現実だ。 唯一、日本で少ないのはテロなのかもしれない。 そして戦争だ。
戦争というのは昔日本がアメリカに負けたから、戦争はしないという事を決めた。 だから本当にその約束を日本は守っているからであろう。 自衛する事は出来ても攻撃するという事はしない。 内戦だってしないのが日本だ。 だからそこは本当に平和という事なのかもしれない。
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