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ー至福ー69

 俺は真っ赤な顔になりながらも、 「お前とシてるからだよ……俺はもう、他の人でココが勃ったりはしねぇんだからな」  と今日の俺は本当に素直にそう答えるのだ。  そんな俺に対して雄介の方は、馬鹿にする訳もなくただただ微笑んで来る。  本当に雄介のそんな優しい性格が好きだ。  がたいの割にヘタレだとか、ワンコだとか思う人も居るのかもしれないけど、俺が本当に好きになった人だから、雄介はそれでいいと思う。  俺の旦那さんになる人だから、どんな性格の人でもいいという事だ。  優しい性格だからこそ、その優しくて温かい心に包まれて俺の心の中にあった大きな氷みたいなのが溶けていったのだから。  そしてフッと俺が気付くと、雄介は未だに胸の突起を舐めていた。 だがさっきと違うのは今度逆になったという事だろう。  部屋内に水音も響き渡り、こういう行為に関して聴覚をも刺激してくる。  そうだ。 今日は俺の方も雄介に何かして上げたい。 だけど今はまだ何かするべき所ではないのであろうか。 「なぁ……ゆ、雄介……ぁ……俺も雄介に……ん……何かして上げてぇんだけど?」  そう俺が言っている間も雄介の方は執拗に俺の二つある胸の突起を刺激していた。 快感に耐えながらも俺は雄介にそう聞いてみる。 「ん?」  その俺の言葉を聞いて雄介は顔を上げて来るのだ。  その唇というのは、唾液でビチョビチョになってて、まだ陽がある昼間であって唇が陽に当たると更に光って見える位になっていた。  そんな雄介に笑いそうになったのだけど、とりあえず雄介は今俺が何を言っていたのかをちゃんと聞いてなかったのかハテナマーク状態で顔を上げて来ているのだから、俺の方はもう一度、 「だからさ、俺の方も雄介に何かして上げたいんだけど……? どんな事をしたらいいんだ?」  そう今日の俺っていうのは恥ずかしがらずに、そう真剣に雄介に向かって聞くのだ。  そんな俺にマジになって考えてくれているのか、手を顎に当て天井に視線を向けていた。 「そうやなぁー?」  そう言った後に、雄介は俺の方に視線を向けると、 「望が俺にしたいようにいたらええんやない?」  そんな答えに片眉を動かす俺。  こっちはそれが分からないから聞いているのに、雄介のそんな答え方にこっちは拍子抜けしそうだ。 「ならさ……俺が雄介に挿れてもいいって事か?」 「あ、あー……それは流石に違うかな?」  それは俺からしてみたら半分冗談で言ってみた事だったけど、雄介の場合にはその言葉を冗談とは受け取らなかったのか、俺から視線を外し気持ち的に顔を赤くしながら答えていた。

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