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ー信頼ー89

 しかし俺は今までそんな事をしてこなかった為か、本当にやり方が分からなかった。 だけど分からないなら分からないなりに一生懸命雄介のモノを舐めたりしていく。  だけど雄介が俺の後ろの蕾を舐めたり、時折指が中に入って来たりして、寧ろこの状態では俺の方が雄介のモノを舐めにくくなっているような気がするのは気のせいであろうか。  寧ろ、雄介のその行動が俺の体がビクビクと反応してしまっているような気がする。  本当に俺の体っていうのは、こういう行為に関しては大分素直になってきているようだ。  体の中からこう素直に気持ちいいと思えてきているのだから。  でも今日は俺の方だって雄介には気持ち良くなって貰いたいと思っているのだから、雄介のモノを咥えて頑張ってみる。  雄介のモノの先端部分を舐めてみたり、吸ってみたり。 しかし俺の口でも雄介のモノというはいっぱいいっぱいだ。  改めてこんなに太いもんが俺の中に入っていた事を思う。  そして部屋内には二人が出している水音が響くのだ。  しかし俺の方はそろそろ雄介のモノを舐めたりしている行為が限界に近いのかもしれない。 俺の場合には、そんなに回数をこないしてないのだから、雄介の事を気持ち良くする術はないのだが、雄介の方は少し位は知識があるからなのか、俺の方が今にも諦めてしまいそうになってしまっている。  それに開けている口も疲れて来ているのだから。  一瞬、雄介のモノから口を離す俺。  そして今まで体内に酸素が行き渡ってなかったからなのか、息を吸って吐き出すのだ。  そうだ、ある意味一呼吸したかったからなのかもしれない。  雄介の方も俺の後ろの蕾から口を離して、俺の事を見上げると、 「どないしたん? 疲れたんか?」 「え? あ、まぁ……」 「ほなら、もう、ええか? 初めての事やし、疲れただろうしな」  そう言って雄介は半身を起こして来るのだ。  そうする事で、俺は雄介の前に雄介を背後にして座る事になる。 そして雄介はその後ろから俺の体を抱き締めて来てくれるのだ。  後ろから抱き締められると何だか癒されるような気がする。  それだけ密着されると、今までドキドキとしていた鼓動が雄介に聞かれてしまいそうだ。 いや、寧ろ今の俺達というのは、そんな鼓動の音さえも聞かれてもいいような気がする。  だって俺達というのは、ある意味、婚約まではしたのだから。  それに確かに雄介の鼓動が俺にはハッキリと聞こえて来ているのだから。  雄介だっていつまで経っても俺に興奮してきてくれているって事だろう。 「雄介の鼓動……まだ、ドキドキしてくれているんだな」

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