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ー至福ー99

「でもな、そこは、望と二人きりの話やし、なんやろ? 確かに、和也達とは、親友だし、これからもずっと一緒にいるのかもしれへんけど、この話だけは、俺と望との話にさせてくれへんかな?」  その雄介の言葉に目を丸くしたのは、和也だけではない。 俺だって、まさか雄介がそんな事を言うと思ってなかったのだから、俺だって目を丸くする。 「……え? あ、そうなのか?」  俺の方だって、そういう風な答えだとは思ってなかったのだから疑問系にして雄介に返す。 「んー……まぁ、そういう事やんなぁ。 俺だって、望とだけ秘密にしておきたい事だってあんねんで」  ……まぁ、そうか。 確かにそうなのかもしれないな。 確かに雄介の言う通り、和也達とは親友という仲ではあるのだけど、俺とはもう結婚を約束した仲なのだから、俺と雄介というのは親友以上の関係なのだ。 だからそういった二人だけの秘密みたいなのはあってもいいのかもしれない。  そこに変に納得してしまった俺の方は、そんな雄介に何だか微笑ましくて軽く見上げるのだ。  そんな俺に雄介の方も微笑み返してくれる。  質問して来た和也の方も、 「まぁ、確かにそうだよなぁ。 やっぱ、親友と婚約者じゃ、立場みたいなのは違うもんだしな。 うん! 雄介が言いたい事はよく分かった……なら、俺はそれ以上は聞かないよ」  そう潔く諦めてくれる和也。  本当に和也というのは、その場の空気を読んでくれているという事だろう。  そこで今日は俺達の方は食事を終わらせると、お風呂の時間なのだが、いつもだったら、最近はあーだこーだで俺と裕実は一緒にお風呂に入っていたのだけど今日はタイミングみたいなのがなく、 「今日は先に俺達の方がお風呂に入っていいか?」  そう聞いて来たのは和也だ。 俺達という事は、裕実と入るという事だろう。 「ああ。 んじゃあ、俺達はテレビでも見て待ってればいいかな?」  そう何だか久しぶりに雄介とお風呂に入るような気がする。  俺は和也達がリビングから出て行くと、俺と雄介はテレビがあるソファへと腰を下ろすのだ。  二人でテレビを見つつも、今日は何だか裕実達がいなくて何か物足りないような気がするのは気のせいであろうか。  今は自然と雄介と俺は隣同士でテレビを見ている。 俺の方はソファの肘掛けに肘を掛けてテレビを見上げながら、 「今日は、和也達もああ言ってたから、今後の事について話し合うんだろうなぁ」 「そやろなぁ。 だって、これからの事については本当にあの二人やって大切な事やろうしなぁ」 「だよな……」

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