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ー至福ー218
本当に雄介の動きというのは穏やかな感じだ。 人を想うからこそ、こう穏やかな動きをしてくれているのであろう。 それに俺達っていうのは、もう若くも無い。 こういう行為に関してがっつく年でも無いし、自分がシたいからしている訳ではない。 こう相手の事を想っているからこそもあるのだが、一番の理由は雄介が優しい性格だからなのであろう。
ゆっくり、そしてたまに激しく雄介は腰を動かしてくる。 ゆっくりの時は俺だってそんなに激しい声は出ない。 寧ろ、甘くて蕩けてしまいそうな声だ。
「ぁん! ん! ぁ……ぁあん!」
そして気持ちいい事をしているのだから、無意識のうちに腰も動いて来てしまう。 最初のうちは腰を上手く動かせてなかったからなのか、再びの腰の動きというのはバラバラで時たま雄介のモノが抜けてしまったという事はあったのだが、今では雄介の動く腰のリズムに合わせて腰を動かせるようになったような気がするからなのか、雄介のモノが俺の中から抜けるというのはなくなった。
「な、もう、激しく動いてええ?」
雄介の方も今日はもう限界なのか、そう言いながらも熱い吐息で言って来る。 そして我慢出来なさそうな息を吐き、俺の許可が降りるまでの間、緩やかに腰を動かしていた。 横に振ってみたり、縦に振ってみたりと何だかいつも以上に雄介が動いているように思えるのは気のせいであろうか。
「ふぅっ! あ、ああ……いい……お前の方だって、もう限界なんだろ?」
そう思わず俺の方も誘うような瞳で雄介を見上げてしまっていたのだから。
その俺の表情がマズかったのか、雄介の中で何かがプツンとしてしまったようで、その後直ぐに雄介の腰が激しく動かされたのは言うまでも無いだろう。
それと同時にお風呂内は皮膚と皮膚が打つかる音が響き渡る。 こんなに激しくては二階で寝ている和也達に聞こえてしまわないかと思う位の音だったのかもしれない。 そして激しく腰を打ちつけて来るもんだからなのか、当然蕾の中にある気持ちいいポイントさえも激しく打ちつけられる。
「ぁあああん! はぁあん! やぁあああん! そこぉおおお! んんんっ!」
俺の声も益々甘い声が大きくなってしまっていた。 本当に和也達に聞こえてないかと心配になる位の声だったのかもしれない。 だけど今はそんな事は関係ない。 寧ろ、そんな所に意識を集中している場合ではなく、それを忘れる位に気持ちよくなった方がいいのかもしれない。 そう人間ってうのはこういう行為に関して快感というのが生まれるのだから。
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