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ー至福ー225
昔はこんな甘い時間だってあんまり好きじゃなかったのに、本当に雄介が俺に向き合ってくれただけで、俺の方はここまで雄介に心を許せるようになって来たような気がするのだ。
俺達はそんな甘い時間を今日は過ごし、そのまま眠りにつく。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
そして俺達っていうのは、約一ヶ月後春坂に戻るのを目安に行動を開始する。
きっと頼んだ朔望や歩夢達も今頃島に来る事を目安に行動をしているのであろう。
俺達の方は、毎回来てくれる患者さんに、俺達が後一ヶ月後に島を離れてしまう事を説明し、オフの時には少しずつ荷物を纏めて春坂へと向かう一週間前には九十パーセント位荷物を纏めてしまい、船で春坂にある今は朔望達が住んでいる家へと荷物を送るのだ。 とりあえず荷物のメインっていうのは洋服だけなのかもしれない。 朔望達の方も一週間前にはもう荷物が俺達の今の家の方に届いていた。
とりあえず先に荷物だけを送って、落ち着いた所で、先ずは美里さんに挨拶。 それから雄介と二人で美里さんには真剣に代理出産について説得して、説得する事が出来たら、美里さんが住んでいるアパート近くに俺達は住む事にしている。 そう出産は完全に美里さんの体に俺達っていうのは委ねなきゃならないのだから、完全に美里さんの事をサポートする為にだ。
それと俺の方は家事とかそういうのが苦手なのだから、サポートは雄介に任せる事にして、俺の方は春坂病院で働き、雄介の方はきっと美里さんのサポートに入るのだから、仕事をしながらサポートするのか、それとも仕事せずにサポートに入るのか。 っていうのは今の所分からない所だ。 そこは雄介次第っていう所だろう。
もし雄介が働きながらサポートとしたいって言うんだったら、いつでも仕事から抜け出せるように完全な補助位で居てくれたらいいのかもしれない。 だけど補助程度で居られる所なんて医者の仕事上ないような気がするのは気のせいであろうか。
例えば、外来だけだとしても、寧ろ時間が指定されているのだから、美里さんから呼ばれてしまったら簡単抜け出す事が出来ないだろう。
救急でも救急で来てしまった患者さんの応急処置や手術なんか入ってしまったら、それこそ完全に抜けれらなくなってしまうだろう。
後は病棟での見回り、それ位なら、もしかしたら出来るのかもしれない。
だけど何もかも出来るのはこれからだ。
俺達は島での生活は残り一週間となって、その一週間後に来る朔望と歩夢に島の診療所は任せて俺達の方は再び春坂へと戻るのだった。
それは、俺と雄介の夢の為に……。
【ー至福ー】END
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