でも雄介の事だから、オブラートに包んでしまうと全くもってこっちの意味は分かってない。 　純粋で真面目で言った事を真に受けるタイプなのだから、本当はストレートに言った方が分かりやすいんだと思うのだけど、俺だって、そんな恥ずかしい言葉をまともに口から言える訳もなく、それなら自分で動いた方がいいと思った俺は、とりあえず行動を開始するのだ。 　俺が雄介の下から抜けて行った後も、雄介は四つん這いの状態で俺の事を見つめている。 　本当に全くもって雄介の方は今の俺の行動が理解出来てないといった感じなのであろう。 　俺の方は中途半端になっていたバスローブを完全に脱ぐと、雄介の事を見つめる。 　俺だって、素面の状態で自分から動くなんて事をした事が無いからなのか実を言うと、本当に今どう動いたらいいのか。　っていうのが分からない。 　俺の頭の中で、そういう事に関しての知識をフル活動させてみる。 　例えお酒飲んでいる時にでも、そういったテレビ番組でもいいから何かないかと頭の中で検索してみる俺。 　「あ……これなら……」そう心の中で思うと、次の瞬間には行動を開始するのだ。 　とりあえず最初に自分の体へと触れてみる。　そして胸の突起を見つけると、指先で摘んでみた俺。 　何だか今日はそれだけでも胸が高鳴り始めて来ているような気がするのは気のせいであろうか。 　確かにこう自分から動いた事が無いのだから、変に興奮しているからなのかもしれない。 　だけど自分で触れた位では気持ち良くなれないのは気のせいであろうか。　こんなに触れてみているのに全く俺の体は気持ち良くなって来ない。 　何だか逆に触れ過ぎて痛くなってきているようにも思える。 　やはりこういう行為に関して自分でスるより先に二人でスるという事を覚えてしまったという体は、一人ではやはり感じれないという事なのであろうか。 　じゃあ、自分のモノは……？ 　そこは一番気持ち良くなれない所だと、もうとっくのとうに知っている。　いつも雄介とシた後に、何だかまだ足りなくて自分で上下に動かしてみるのだけど、なかなか一人ではイけないのが現状だ。 　分かってるけど、今日の俺は変わった事がシたいと思っているのだから、とりあえず自分のモノに手を掛けて扱き始める。 　「ふぅ……ん……」 　と動かす度に声は出るのだが、やはり雄介がシてくれているように気持ち良くはならないという事だ。　このまま扱いていてもきっとイける気がしない。　そういつも思っている事だ。　だからそれだって途中で諦めるのだから。 　じゃあ、次は？ 　中に自分の指を入れる行為だろうか。 　これだけはあまり自分ではやった事がない事だから、今の所は分からない所なのかもしれない。