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ー未知ー42

「ちょ、何で……急にそんな事……ぁあん!」  と俺が最後までセリフを言わないうちに雄介は再び俺の胸の突起を舐めるのだ。  しかもわざと水音をさせて舐めて吸い上げる雄介。 その瞬間、俺の体がビクビクビクビクと反応し背中がそり返ってしまう。 「ほらな、気持ちええって事やろ? さっき、望が言うてたやんか……今日は変わった事がしたいってな」  「あ……」確かに俺はそう言っていた。 だから雄介は今実行してくれているのであろう。 「それと、さっき望が一人でヤってる時に、あんま気持ち良さそうな顔しておらんかったからなぁ……気持ち良くなってもらいたいって思ったっていうのもある」  「あ……うん……」とそれも納得してしまう俺。 雄介って考えていそうでちゃんと考えてくれているという事なのであろう。  今日はそんな雄介に本当に愛おしくなってくる。 だからなのかもう一度雄介の首へと両腕を回し、そして俺の方は気恥ずかしかったからなのか、雄介の肩へと顔を埋め、 「ん……ありがとう」  と感謝の言葉を口にするのだ。  こう自然と俺の口から感謝の言葉が出て来てしまうのは雄介だからだろう。  本当に雄介は俺だけの事を想い、俺だけの為に色々とやって来てくれた。 だからなのか俺の方は雄介の事を信じる事も出来たし、愛せるようにもなったのかもしれない。 先ず人間は相手の事を信じられなければ心というのは開かないのだから。  雄介の肩に顔を埋めてしまった俺を暫くの間、雄介は両手で俺の背中を支えてくれていた。 それと俺が落ち着くまで待ってくれる雄介。  恋人同士っていうのは、繋がるだけが恋人では無い事も雄介は俺に教えてくれているような気がする。  しかし本当に俺には勿体無い位の雄介。 だけど雄介は全くもって他の男性や女性にも見向きもしない様子だ。 本当に雄介は俺に一途だっていうのが伝わって来る。  普通の男性なら、可愛い人や綺麗な人が視界に入って来ると、「あの人可愛くない?」とか言って、見続けるもんなのだが、本当に雄介っていうのはそういう事さえも言わない。 そう考えてみても雄介っていう人間は安心出来るのかもしれない。  雄介は本当にいい所しか見えて来ない。 容姿の方も申し分ない訳だし、性格の方も俺からしてみたら全然問題はない。 世間で言ったら、雄介というのはスパダリというやつなのであろう。 本当にこんな完璧な男性がいるのか? と思う位なのだから。  暫くして俺の方は雄介の事を見上げると、 「も……今日は大丈夫だから……」  そして笑顔を向ける。 「そっか……」  そう言って俺に向けて笑顔を見せてくれる雄介。 それが合図かのように再び雄介が動き出すのだ。

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