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ー未知ー86
その俺の言葉に雄介の目が開く。 そして少し考えてくれたぼのであろうか。
「まぁ……そうやんなぁ……。 スマン……俺の方が望の事未だに信じてなくて……」
そう頭まで下げて言って来てくれる雄介。
別にそこまでしろとは言ってないものの、もしかしたら雄介の中ではそこまでのレベルだったという事なのであろう。
そこは、とりあえず気にせず、俺の方は言葉を続ける。
「別に……あんま気にしなくてもいいんだけどさ……でも、俺達っていうのは、まだ、結婚はしてなくても婚約はした仲なんだろ? そりゃ、婚約中だから、別に今俺と別れるっていうんだったら、まだ、ギリ別れる事は出来ると思うのだけど、もし、結婚してから別れる事になるんだったら、子供とか可哀想になるじゃんか……だから、逆に言えば、俺の事を信じてくれないんだったら、別れるのは今のうちかな? ってな……」
俺の方は雄介の両頬を両手で包み、真剣な瞳で見つめる。
「あ、全然、俺の方は全くもって望と別れるなんてことを考えてないし……それに、ずっと一緒に居りたいとも思ってるしな……」
「だったら、俺の事信じていいんじゃねぇのか?」
「……せやな。 何で、俺は未だに望の事を信じることが出来へんのやろか? 何だかそこは自分が情けなくなって来るわぁ……」
「まぁ、いいんじゃねぇのか? ただ、今の俺からしてみたら、そこのところを雄介には分かって欲しいって思ってるだけだからさ」
「ホンマ、スマン……。 今日は望の方がちゃんと積極的にこういう行為に参加してくれておったのに、俺のせいで楽しくないような感じにしてもうて……」
「大丈夫だって……マジで、もうそこは気にしてねぇからさ……」
本当に雄介の方はそこの所は反省しているのか、頭まで下げて言って来るのだ。 確かにそれは雄介らしいと言えば雄介らしい所でもある。
「じゃあ、今日、これからは、お前が俺ん事を気持ちよくしてくれたら名誉挽回になるんじゃねぇのか?」
その言葉に雄介は顔を上げて、
「……へ?」
と鳩が豆鉄砲を食ったような目で見つめて来る。
きっとこの俺がそこまで積極的な感じで言って来るとは思ってなかったからなのであろう。
そして俺の方は雄介の事を再び引き寄せて、雄介の唇に唇を重ねるのだ。
「ん……ふぅ……」
寧ろ今のキスで甘い声を上げたのは雄介の方だ。
そして俺の方は唇を離すと、
「せやな……。 ホンマ、今日は望の気持ちに答えてやらんといかんのかもしれへんな……」
そう言って雄介は、今度はしっかりと足を持ち、思いっきり俺の足を開き、
「ほな、ホンマに今日は遠慮せんとシてええんやな?」
そう言って来る雄介に頭を頷かせる俺。
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