そしてゆっくりと雄介のモノが俺の中へと入って来て、もう雄介のモノは半分くらいまで来ただろう。 　そこまで来ると、雄介の方はゆっくりと息を吐き出すのだ。 　そして、 「大丈夫かぁ？」 　と再び心配そうな声で聞いて来る。 「大丈夫だから……もっと、先に進めよ……」 　どうしても俺の場合には、こう答えてしまう。　そこはもう俺の性格なのだから仕方ないのかもしれないのだけど。 　そんな俺の言葉に雄介の方は一瞬何か考えるかのように目を瞑ってしまったのだが、直ぐに目を開いて、 「そやな……もう、望がそう言うんやったら、奥まで行こうか？」 「あ、ああ……」 　と俺の方は、その雄介の言葉にとりあえず視線を外しながらそう答える。 　俺からしてみたら、今の俺はそれが精一杯の答えなのだから。 　すると雄介の方は今の言葉が合図かのように本当に奥へと先程より早く進ませて来るのだ。 　もう少ししたら、男でも気持ち良くなれるところへと差し掛かる。 　俺だってもうこういう行為に関しては、雄介と何十回と体を重ねて来ているのだから、分かってはいる。 　寧ろ、そんなに体を重ねて来といて、分からない方がおかしいだろう。 　こう分かっているからこそ、逆に体を身構えてしまっているのは気のせいであろうか。　いやもしかしたら期待の方が上なのかもしれない。 　そう人間っていうのは快感には素直なのだから。 　寧ろ快感っていうのは人間にしか無いのだから、逆に快感には素直になった方がいいのかもしれない。　そうじゃないと勿体無いのだから。 　だけど俺の性格上、どうしても素直になる事が出来ないのだ。 　いや寧ろ恥ずかしいというのが邪魔しているのだから、快感に素直になれないのかもしれない。 　だけどっ！ 「ぁああん！　ぁあああ！　ソコっ！　そこぉおおおお！」 　と今日の俺と言うのはこう快感に素直というのか、今まで以上に気持ちいいと思ってしまっているのは気のせいであろうか。 　寧ろ、今の俺というのは背中まで逸らしてしまっているのだから、相当気持ちいいという事でもある。 「ココやんな？」 　そう雄介は独り言を呟くと、それと同時に雄介は今俺が気持ちいいと声を上げたところを重点的に突いて来る。 「ぁん！　本当に、ソコはっ！　ぁああん！　やぁん！　はぁ……はぁん！」 　本当に本当に今日の俺って言うのは快感に順応だ。 　かつて俺がここまで快感に溺れたことはあっただろうか。 　いやここまで快感に素直になったことはないのかもしれない。 　やはり散々雄介とは結婚の事や雄介自身のことを話し合って来たから、こうもう信頼出来る人物とまで来たのだから、俺の方が本当に雄介の事を信頼出来たからこそ、今日は本当に気持ちいいのかもしれない。