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ー未知ー162
「今はそんな事、どうだっていいだろ? 雄介からしてみたら、どうだっていいって訳じゃなさそうだけど……んー、まぁ、雄介が言いたい事は俺の方は十分に分かってるから。 って言った方がいいのか? それに、今は……俺の気が変わらないうちにシた方がいいんじゃねぇのか?」
俺の方もちゃんと雄介に言葉の意味が伝わるように言うのだ。
すると雄介の方は、きっといい意味で軽く息を吐き、
「せやったな……ホンマ、望……俺のこと好きでいてくれて、ありがとうな……俺の方もホンマに望のこと好きやからなぁ…」
本当に今は俺の事が好きで良かったと本気な感じで言ってくる雄介に、俺の方も再び幸せな気持ちになってくるのだ。 これが心が通じ合った恋人っていうもんなのであろう。
たまに喧嘩をしているカップルとかを見るのだけど、一方的に女性の方が、または男性の方が強すぎて可哀想な気持ちになってくるカップルもいるのだから、一番いいのはどちらも同じ立場で言い合える仲というのがいいのかもしれない。
俺の方も自分の恋人が雄介で良かったと思う。
それからの雄介は、俺が言った通りに、後ろの蕾でその玩具を出したり入れたりを繰り返すのだ。
「ぁ……ん! ぁあん! はぁ……ん!」
雄介からのその優しい刺激に、俺の方もこう柔らかくて気持ち良さそうな声をリズム良く上げる。
もう雄介とは何回も体を重ねて来た。 だからなのか自分の声に関しては然程恥ずかしさを感じてはいない。
寧ろその自分の声すらも気持ち良く感じてしまう程なのだから。
「動かすのもええねんけど……振動させてみてもええか?」
『それも聞いて来るのか!?』と思いながらも、とりあえず、
「……あ、ああ……いい……」
と答えるのだ。
その俺からの言葉に雄介は、微笑んだと思った直後に玩具のスイッチを入れるのだった。
「ぅ……ぁああ! んん!」
と思った以上の振動に俺の腰が跳ねる。
後ろの蕾から奥の中の方へと、そこを中心に体中に振動が、いや快感が全身へと回って来る。
「ぁあ! はぁああん! いやぁあん! ぁあ! な、なんか……くるっ!」
と言った途端、雄介の方はスイッチを切ってしまっていた。
「……へ? はぁ……はぁ……何!?」
俺は思わず雄介のことを見てしまっていた。 意外にスイッチを止めて欲しくなかったっていう意味で雄介のことを見つめてしまっていたのかもしれない。
「あ、いやな……望が、もう、イってまいそうやったから、止めたわぁ……。 まだ、イくのは早いやろ?」
「え? あ、ああ……まぁ……そ、そうだな……?」
本当にイく寸前までいかされた体は、何だかもやもやとしているような気がする。
そりゃそうだろう。 本当に今はく寸前だったのだから、体が気持ち悪い状態なのは当たり前なのだから。
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