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ー閃光ー3

 そんなこんなで夕食の時間というのは、いつもそんな感じで会話をしている。  それからは一緒にお風呂に入って、ベッドへと横になるのだ。  最近、あまり雄介とは体を重ねていないような気がする。  俺が仕事をしているから、体に負担が掛かるとも思ってくれているのだろう。  そういう優しいところが、雄介の好きな点なのかもしれないが、さすがに雄介依存症の俺としては寂しいところなのかもしれない。  俺が休みの日には、家で二人でのんびりとしていることが多い。  隣のアパートには美里がいるから、そう簡単に俺たちだけで出掛けることはしないのかもしれない。もし俺たちだけで出掛けている途中で美里にもしものことがあったら大変だから、二人とも暗黙の了解で出掛けることはしないのだろう。  だから俺が休みのときは、部屋の中でのんびりとテレビを見ながら過ごしていることが多い。  いつものように雄介とコーヒーでもすすりながらソファでのんびりしていると、  ピンポーン  というチャイムが鳴る。  しかし滅多なことでは、うちのチャイムは鳴らないだろう。  今は和也だって朔望たちだって島で暮らしているのだから、そう滅多にうちに来客があるわけがないのだ。  雄介と一瞬で、そのチャイム音で視線を合わせると、雄介は警戒しながら玄関へと近付いて行く。  こういう時、雄介は頼りになるのかもしれない。  しかしこのマンションはインターフォンがない。チャイムが鳴ると玄関へと向かわなければならないのだ。  家なのに、忍足で玄関へと向かう雄介。  それだけ雄介も訪問者に警戒しているということだろう。  そしてドアスコープを覗き、訪問者を確認しているのかもしれない。  だが次の瞬間、雄介はドアを気楽に開けた。  ということは、完全に俺たちの知り合いだったのだろう。  そして勢いよく部屋の中へと入って来たのは、この前スーパーで見かけた琉斗だ。 「え? 琉斗君……ど、どうしたの?」  そう予想がつかなかった訪問者の琉斗に声を掛ける俺。 「え? あ、こんにちはー……」  そう挨拶と会釈をしてくる琉斗に俺も慌てて、 「あ、おう……こんにちは……」  と返すのだ。  そこへ雄介も部屋へと戻って来る。 「琉斗……今日は、どうしたん?」  そう雄介は琉斗に声を掛けた後、 「とりあえず、姉貴のことだっていうのは分かるけど……まあ、そういうことなら、ここに居とき……」  そう言って、雄介はキッチンの方へと向かうと、 「琉斗はまだ子供やから、酒とはいかんしなぁ。麦茶でええか?」 「あー、はい!」  そう元気よく敬語で、しかも丁寧な言葉遣いに、美里の躾けが見えて来るような気がする。

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