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ー閃光ー12

 その琉斗の言葉に、雄介の方は完全に固まってしまっているようにも思える。  そうだ、雄介からしてみたら、ある意味、新事実みたいなものだからであろう。  俺は琉斗が小さい頃と今さっき、琉斗が雄介のことを好きだっていうことを聞かされているのだから、かなり冷静だったのかもしれない。  そして急に雄介が口を開く。 「スマン! 俺が色々な人に優しくしてしまうが為に、逆に色々な人を犠牲にしてまったみたいでな……。そこは俺が反省するところであって、これ以上、誰にも迷惑掛けたくなくなってきたわぁ……。せやから、琉斗にはハッキリ言う!」  雄介は今の琉斗の言葉で、テーブルの上で琉斗に向かい土下座していたように思えたのだが、今度は急に顔を上げ、真剣な顔で琉斗に向かい、 「確かに、琉斗と俺は、『甥っ子と叔父さん』っていう関係だから、まず、恋人にさえなれへん……そこは、琉斗だってしっかり分かっているところだと思う。だから、俺やって、琉斗が小さい頃から姉貴の子供だって思って見て来たから、自分の子供みたいに優しくもしたし、玩具や料理もして上げた。だけど、それはあくまで親戚だから、琉斗を見て来ただけやし、それを、恋愛対象として見ては欲しくないねんって……そこは、琉斗の方が思いっきし勘違いしてるところやしな。それに、俺等はもう結婚までしとるから、もう、望に悲しい思いなんてさせたくないねんって……。だからもう、琉斗は俺の事を諦めて、誰か他の子を探してな……ほんで、他の子と恋人同士とか告白とかっていう相談事やったら、いくらでも俺に話してええからな……」  そこまで言うと、雄介は琉斗に向かい笑顔を向ける。  流石に琉斗の方は、その雄介の言葉に目を丸くしていたのだが、思いっきりため息を吐き、そっぽを向くと、 「だから、分かってるって言ってるの……! だけど、僕はいつまでも雄介叔父さんのことは好きだから……」 「そりゃな……俺のことは好きなのは、全然構わないやって……。だけど、恋愛感情の方は抜きでってことでな……」 「じゃあ、何とかして、僕を雄介叔父さんのことを諦めさせてよっ!」  よく分からない言葉に、俺と雄介は目を丸くしながら、視線を合わせる。  しかし今の琉斗の言葉っていうのは、一体どういう意味なんだろうか。 「あー、俺が言いたい意味、分かっておらん?」  そう遠慮気味に言ってみる雄介。 「まだ、子供やからか? それとも、標準語で話した方がええか?」 「そういう意味じゃなくてっ!」  雄介の言葉に、琉斗は今度雄介のことを睨み上げてくる。

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