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ー閃光ー23

 ちゃんとそこは雄介なりに、俺と和也という関係は友達同士と割り切ってくれているからこそ、そういう答えが出てくるのだろう。  嫉妬深い奴だと、それさえも怒ってしまうのだから。 「あ、ま、まぁな……。でも、そこは、もう仕方ねぇよな? もう、これ以上は俺のわがままっていう感じになっちまうしなぁ」 「何? 和也たちをまた春坂に呼びたいっていうんか?」 「あ、まぁ……確かに、そこは、そう思うのだけど……でも、島の診療所を今は和也たちに任せてまで、俺たちはこっちに来てるんだから、やっぱりそこまでは無理だもんなぁ」 「まぁ、さすがにそこまでは無理やろなぁ。だって、望のお父さんだって、自分の子供たちのためにって思って、望には島の診療所の院長を任せたんだしな。そんでもって、今は俺らのわがままで春坂に来てるわけだしなぁ。そこまでは、望の親父さんが許してくれそうもないで……。それに、診療所の方を途中で投げ出してもええんか?」 「あー、まぁ……やっぱり、そうだよなぁ……」  その話に雄介が軽く反対してくるとは思ってなかった俺。  なんだか、そこに余計に今日は凹んでいるのかもしれない。 「とりあえず、望は、仕事で頑張りやぁ……。家に帰宅してきたら、俺がその仕事の愚痴聞いたるからな」  雄介はそう言うと、俺の方へと体を向けて俺の肩をしっかりと掴んできた。 「あ、そうだな……。俺たちっていうのは夫夫だもんな」  俺は今の雄介の言葉で気持ちを切り替え、雄介の視線に合わせると、今日は俺から唇を重ねた。 「ん……?」  俺からそういうことを仕掛けると、目を丸くするところが雄介の可愛いところだったりする。  そういう反応をするってことは、雄介はまだ俺から何かをすることに慣れていないのだろう。 「じゃあ、俺の方は風呂の用意してくるなぁ」 「ああ、お願いな……」  俺は少し雄介と話をしたことで、一応スッキリとしたからなのか、いつものようにお風呂の用意を始めた。  俺が早く帰宅できたときには、二人で一緒にお風呂に入る。雄介はこの時間、食器を洗っているのだから、俺がお風呂の用意をした方が効率がいいだろうと思ったのかもしれない。  今の浴室っていうのは便利で、浴槽を洗って、あとはお湯を溜めるだけで勝手にお湯は止まってくれるのだから。  本当に俺からしてみたら、今の世の中っていうのは便利になったと思える。  俺がお風呂掃除からリビングへ戻ると、雄介は食器洗いを終えたらしく、リビングにあるソファで寛いでいる姿が目に入った。

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