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ー閃光ー156
そこに納得していると、どうやら和也たちは夕飯の用意ができたらしく、
「ご飯、出来たから、食べようぜー」
といつもの和也らしく声をかけてきた。
その言葉に俺もリビングテーブルへと移動するのだが、当然、雄介も一緒に移動してくる。
言葉に関しても特に問題はなさそうだ。
そこにホッとしながらテーブルにつくと、目の前には裕実が座り、その横には和也が座る。そして俺の隣には雄介が座るのだ。
急にその座り方を見て、俺は島でのことを思い出す。
島でも確か、この並びで座っていたように思えるのだ。
目の前には料理が並べられており、今日は魚の煮物らしい。どうやら美里が作ると和食料理がメインになるようだ。
逆に言えば、雄介とは正反対なのかもしれない。
雄介の場合、洋食が多いように思える。時には記念日に洋食レストラン風のハンバーグを作り、その横にワインを置いてくれることもあった。
美里の場合は、親から料理を教わった家庭料理が中心なのだろう。一方、雄介は特に教えてもらうことなく、自己流でここまでやってきたようだ。
だけど、どちらにしても二人には本当に感謝している。どちらも努力してここまでの料理を作れるのだから。
俺の場合、料理なんて全然ダメだ。真面目に作れるのはオムライスくらいだろう。しかも魚料理なんて本当に久しぶりな気がする。
「いただきます」の後、まずは美里が作ってくれた魚の煮物を一口頬張る。
何年も味わっていなかった魚と出汁の味が口の中で広がる。魚の身は柔らかく、噛む前に溶けてしまいそうだ。それでも溶けることなく、しっかりと噛むと出汁と魚の味が口いっぱいに広がる。
甘塩っぱい味が口の中で広がり、喉へと通り抜ける。
食べるとき、口の中での味わいが重要なのはもちろんだが、喉越しや喉を通るときの感覚も意外と大切だ。不味ければ途中で喉も飽きてしまうのだから。
やはり桜井兄弟は本当に料理が上手いのだろう。
俺はあまり魚が好きではないが、そんな俺でも美里の料理は美味しく食べられる。
「うわぁっ! 魚、めっちゃ美味いじゃん!」
と和也が素直に感想を口にする。
むしろそれが和也らしい性格だ。本当に和也は素直な性格だと思う。
そこは羨ましい性格なのかもしれない。
裕実はその点、半々といった感じで、俺の場合は素直な性格とはほど遠い。
性格がそれぞれ違うからこそ、逆にこの四人で今までやってこれたのだろう。
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