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ー閃光ー175
「あ、まぁ……確かに、そうだけどさ……」
そう答えた俺は、何でだか美潮の方へと視線を向けてしまっていた。その頃には、和也との内緒話みたいな雰囲気はもう消えていて、気がつけば俺は既にその場に立っていた。
「いいだろ? たまには、望と組んで仕事したかったしな」
笑顔で俺を見上げる和也は、ウインクまでしてきた。そのウインクには、きっと何か意味があるのだろう。
だから俺は、
「じゃあ、とりあえず親父に聞いてみるな。ってことは、今日俺と一緒に組むのは和也と美潮ってことでいいのか?」
「まぁ、それでいいんじゃねぇ?」
「あー、そっかぁ……」
と簡単に答えた後、裕二に和也がここで働きたいと言っていることを伝えに行った。
確かに、普段は島の診療所で働いていても、裕二のことだから、和也とか俺、朔望や雄介でもすぐに働けるようにしているのだろう。一応、春坂病院と島の診療所は連携しているからだ。
要は、島の診療所と春坂病院は場所は違えど、同じ春坂病院の一部だということだ。
だから看護師用の制服も、春坂病院と島の診療所で共通している。ただ、今回和也がここで働くのは予想外だったから、さすがに和也も制服は持ってきていないだろう。それに名札もない。
そうした事情を考慮し、俺は急いで裕二に頼んだ。すると数分後、裕二が部屋へと入ってきた。そして、和也がさっき俺に話していた内容を裕二に伝え始めた。
「なるほどー! 確かに、それはいいですねぇ。私も望と雄介のことが気になっていたので、今回、朔望君たちと一緒に勝手に春坂の方へ戻ってきてしまったっていうのもありますし……。私的にも望のそばにいたいっていうのもありましたからね」
「とりあえず、望たちは来週からしばらく島の方に行ってもらう。それで、翌日になるのか、その翌週になるのかは分からないけど、また春坂に戻ってくるというのでいいのかな?」
「私的には、それでも全然構いません。ただ、まだ裕実さんや美里さんにも話していないので、それをみんなでしっかり話し合った上で決めていいですか?」
「ああ、全然構わないよ。みんなでじっくり考えたらいいと思う」
「ありがとうございます」
和也は裕二がこの部屋に訪れてからというもの、さすが院長を前にしてか、立ったまま頭を下げていた。
その後、和也は裕二から制服を受け取り、裕二が部屋を出るとロッカールームへと消えていった。
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