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ー閃光ー182
そんな和也を、俺はかなりの勢いで邪険にしてきたように思える。
本当にこういうことって、「離れて気付く」という言葉そのものなのかもしれない。
しかも、今のパートナーである看護師が美潮だからこそ、余計に気付けたのだろう。
たとえ俺が和也のそういうところに気付けたとしても、俺は俺のままでいられるのかもしれない。いや、いられるのだろう。
そう、和也は俺のことを理解してくれているのだから。
きっと、和也は俺からのお礼なんて望んではいないだろう。和也もまた、ずっと俺のそばにいられるだけで満足しているのかもしれない。
俺は着替えを終えて、ロッカールームから出てきた。
すると和也は、
「んじゃ、次は俺なぁー……」
そう明るく言いながら、ロッカールームへと消えていく。
なんだかんだで、今日も一日仕事が終わった。
この仕事は嫌いではないが、やはり終えるとホッとする。
俺がソファでまったりしていると、すぐに着替えを終えた和也が出てきて、
「じゃ、帰りますか?」
「……だな。んじゃ、このまま和也を乗せて家に帰ればいいんだな?」
「えー!? 和也君来る時、バス乗って来たのに、帰りは望の車に乗せてくれないんですかぁー?」
そう子供のように愚痴る和也に、笑いそうになりながらも、俺の性格上、あまり笑うことはせずに、
「あのなぁー、子供じゃねぇんだから、変に甘えたように言うんじゃねぇよ!」
そう軽いノリでツッコミを入れながら言う俺。
「ふふ……やっぱり、そういうのが望だよなぁ?」
そう独り言のように呟きながら、和也は部屋を出ていく。
その様子に首を傾げながらも、俺も部屋を後にする。
「本当に、今の生活で望一人で大丈夫なのか?」
部屋の鍵を閉めたと同時に、さっきとは違う真剣な声で和也が言い始めた。
その言葉に、一瞬体が強張ってしまったのは言うまでもない。
だが、俺は相変わらず和也に素直に自分のことを言い出せなくて、
「え? あ、大丈夫だから……まぁ、何とかなってるしな」
と答えてしまう。
さっきまで自分の中で和也のことをベタ褒めしていたはずなのに、今ではもうそんなことさえも忘れているのか。やはり和也の前では、ありのままの自分でいるのが一番だと判断した。それでいいのだろう。
「そうか……言葉ではそう言っていても、今一瞬体は反応していたように思えたんだけどな」 「だから、大丈夫なんだって……」
本当に俺は、自分の性格に頭が来るくらいだ。なんでこうも和也の前では素直になれないのだろうか。
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