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第2話

「なぁ、裕貴、最近光希の様子が変なんだ。ネットで見付けた十項目ある浮気度チェックを試しにしたら半分当てはまっていた」 「半分?」 「あぁ。特定の友だちとばかり遊びに行く機会が増えた。急にスマホにロックをかけるようになった。トイレや風呂にスマホを守っていくようになった。電話を掛けても繋がらなくて。折り返しの電話がかかってくる。それと………」 「それと?」 「アレの回数が減った」 「アレ?」 「いちいち言わなくても分かるだろう?」 「体が持たないからと一日おきになり、体調が悪いからと三日おきになり、多忙ですれ違いの生活になり、一週間に一回あるかないか。セックスレスにならないだけマシだろう。光希が体調が悪いのは本当だ。カシラと跡目の女房としての重責。舅との関係。若い衆や他の組の者には好奇の目で見られるし、ストレスがたまりにたまって、それであちこち体調が悪いみたいだ。俺より橘に聞いたらどうだ?」 「なんで橘の名前が出てくるんだ?」 「その特定の友だちの兄だからだ。何か知っているかも知れないぞ」 思わせ振りな態度を取る裕貴。 知っているのになんで隠す必要かあるんだ。それがどうしても腑に落ちなかった。

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