俺の財布には光希と千里と橘、三人仲良く撮った写真が宝物として入っている。未知がこの三人と仲良く出来るように願掛けをするため一緒に持ち歩くことに決めた。 ｢遼成さん、龍成さん、何があっても光希さんの手を絶対に離さないでくださいね。光希さんはカタギからヤクザに嫁ぎました。未知さんにとって光希さんはいわば先輩です。光希さんがそうだったように、未知さんも新しい環境になかなか慣れず戸惑うことばかりで、かなり苦労するはずです。光希さんは迷える未知さんを明るく照らす光になります。龍成さん、光希さんを独り占め出来なくて面白くないことも多々あるかと思いますが、離婚だけはこの私が許しませんよ。生涯光希さんだけを愛してくださいね」 じろりと龍を睨む橘。 相変わらずおっかねぇ。 兄貴が頭が上がらないのも頷ける。