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第5話
「僕たちオメガはここでも気持良くはなれる」
先生は泣いてるミサキを慰めなかった。
ただ淡々と【レクチャー】を続けていく。
先生はゆるゆるとペニスを握る手袋はめた手を動かしていく。
ひんっ
ミサキは変な声が出てしまう。
そんなことをされたことがなかった。
そこを触ってなんか気持ちよくなったことはある。
何も出なかったけど。
でもイケナイことだし、怖かったし、しないようにしてた。
なのに今、大人の手にそんなことをされて。
でも、怖くはなかった。
先生の目が真剣で、欲望を孕んでないのは確かだったからだ。
でも、ミサキの小さなペニスはあっという間に硬くなりそそり立つ。
ひいん
ひいっ
ミサキは仔猫のような声を上げる。
腰が揺れているのが自分では分からない。
「オメガはここで射精も出来るし、何なら女性と性交することもできる、もちろん男性ともね。でもここで子供は作れない」
先生の手は優しいのに、耐え難い程気持ち良くて、先生の声が耳に入っているのに遠すぎる。
やめてと思うのに手を振り払えない。
だって気持ちいい。
「でも、オメガの性器はここじゃない。気持ち良いし、楽しめるけどね」
先生の手が強くなる。
ミサキは込み上げてくるはじめての感覚に泣き叫ぶ。
やめ、やめ、やめてぇ
ああっ
ミサキは絶叫した。
生まれて初めての射精に泣きながら震える。
「気持ちいい、でも、足りない、だろ?」
先生の淡々とした言葉がその通りだった。
「ここじゃダメなんだよ。僕たちは。僕たちが本当に欲しいのはコッチ」
先生の指が割目のようになっている孔をなぞる。
割目を開くようなその動きにミサキはヒクヒク身体を痙攣させる。
撫でられるだけで気持ち良かった。
「濡れてるだろ?ここから溢れて、アルファを欲しがる。僕たちは」
溢れてるそれをすくい取るように優しく指を動かされ、ミサキはカクンカクンと顎までそりあげ震える。
こんな感覚知らなかった。
腹の奥が熱い。
疼く。
欲しい。
「しばらくは自分でするんだ。快楽になれるんだ。でないと、その身体を利用されてしまうことになる。僕たちの身体は快楽に逆らえない。でも、慣れたならそれをコントロールはできる」
先生の声は真面目だった。
そして、細く綺麗な大人の指が。
ミサキのそこへと沈んでいく。
その感触の生々しさが気持ちいい。
あっ
あっ
ああっ
ミサキは泣きながら、でも、その指を悦んでいた。
そして、絶望していた。
これが。
オメガ。
もう。
普通の少年じゃない。
ミサキはそれを知ってしまった。
普通の少年にはこんなの、ついてない。
涎をたらしながら、大人の指を悦ぶこんなのは。
でも、ゆっくり動かされる指がたまらなく気持ち良かった。
ひいっ
ひいっ
ミサキは孔からだけでなく、口からまで涎をたらしていた。
でも。
辛かった。
「覚えるんだ。慣れるんだ。アルファに支配されないために」
先生の声が響いた。
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