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第13話
ミサキにまたあのアルファの話をしたのはユキ先生だった。
入院ついでに甘え放題になったミサキはまた先生にシて貰っていた。
「自分でしなさい!!」
と叱りながらも、襲われたミサキには先生は思った通り甘くて、先生はまたしてくれた。
先生に後から抱き抱えられながら、指で優しくそこを弄られた。
「まだヒートが来てないから、これでも満足できるけど、本当に必要なのはアルファだからね」
先生はそう言いながらも、ミサキの中でゆっくり、でも迷いなくミサキの中を教えてくれた。
どこをどう擦られたなら気持ち良いのか。
指でトントンされ続けるとこんなに声が出るほど気持ち良いよいのか。
波を呼び、その波からもっと深く潜ることも教えてくれた。
せんせぇ
気持ちいい
気持ちいいよぉ
ミサキは何度もそう言ってイったのだった。
先生の指は優しかった。
それに優しさ以外がないとしても。
先生の体温に包まれて、イカされることに安心した。
「奥まで貫かれるともっと気持ち良いよ。アルファを見つけてしてもらいなさい」
先生は最後に頬にキスしてくれた。
嫌だ、と思う。
アルファの大きな身体が覆い被さるように近くにあった時、身体の奥から呼び起こされるようなあの感覚をミサキは怖いと思った。
アルファは怖い。
怖い。
先生がいい。
でも、ダメなのだとまた言い含められる。
「ミサキ、聞きたくないというから言わなかったけど・・・」
先生はため息をつきながら言った。
「君と番になりたい、とアルファから申し込みがあった」
それが誰かなんて明らかだった。
「アキラとは同じ学校に行くことになるから言っておくよ」
先生の言葉にはそうだろうな、と思った。
アルファとオメガのための学校などこの国に1つしかない。
若いアルファならそこにいるだろう。
「アキラは君を望んでる。まだミサキは転化したばかりだから、と言ったんだけどね、もう狙われてしまってるね。悪い子ではないんだよ。アルファにしては・・・だけど誰よりもアルファらしいとも言える」
先生は珍しくごにょごにょ言った。
先生の役目はオメガとアルファが互いに受け入れ合うのを助けることでもあるので、ミサキにアルファをすすめないわけにはいかないし、まだミサキがオメガとしてアルファを受け入れきれないのも分かってくれているので歯切れが悪い。
「でも、ミサキが決めることだから。嫌なら嫌って言い続けなさい。いいね」
先生は優しくて言った。
学校が始まれば、アルファ達にかこまれるのだ。
あんな恐ろしい。
ミサキは怖くなる
「大丈夫、僕もいるから」
先生の言葉だけが救いだった。
「アキラ・・・アイツは本当にタイミングとか考えないし待つとかが出来ないし・・・本当に・・あのバカ」
先生が何か罵っていた。
ミサキは先生に甘えて抱きついて。
それで結構幸せだった
でも。
学校が始まるのだ。
アルファ達と過ごす数年が始まる。
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