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第50話
シンの言う通り、アルファを知った後のミサキの身体の疼きは酷かった。
奥まで貫かれる良さを知ってしまった身体は、それを欲しがった。
それまで通りの指で慰めるだけでは足りなくなった。
ユキ先生に泣いて相談して、ディルドをもらった。
それを使って自分で慰めるしかなかった。
ミサキはアルファをもう憎んでいたから。
大きなディルドはアルファサイズで、あまりにも大きすぎると思った。
ふと、アキラのはこれよりも、と思ってしまったがその考えを頭を振って追い出した。
ミサキはそれをローションで塗れた手で扱いた。
扱く度に孔がぬれた。
そして、欲しがり疼く孔に挿れるために跨った。
大きくて太くて長いから、手で入れると上手く動かせないのだ。
床に固定して、跨っても動かない仕様になってるそれが、ユキ先生のオススメだった。
跨り、迎え入れ、尻を下ろせば、大きいソレがミサキの中にめり込んでくる。
ああっ
ああっ
ミサキは大きな先の部分が孔を割開いていくのに声を上げた。
ミサキのソコはディルドを美味そうにしゃぶり飲み込んでいく。
やはり、指なんかより。
大きくて太いのは良かった。
ゆっくり腰を沈ませた。
腸壁をゆっくり逆撫でられる感覚に鳥肌が立つ。
でも。
怖くなって泣いた。
でも。
これは一人ですることだから、一人でかんばらなけらばならなかった。
唇を噛み、更に深く沈ませる。
そこが良いのだと抉られ教えこまされた場所に当たって、その衝撃に膝が抜け、ガクンと更に深くソコを突かれた。
ひいいいっ
いいっ
ヨダレを垂らして叫んでいた。
ヘロヘロになった膝で拙く動き始める。
上手くいかなくて泣く。
でも、欲しくてたまらないから、身体を弾ませ、泣きながらソコを自分で腰を蠢かせ弄る。
ぐちゅん
ぐちゅん
音が響く。
ミサキが一人ぼっちで自分を慰める音だ。
ミサキは笑った。
こんな必死になって。
自分を慰めてる。
なんてみっともない。
涙を流した。
でも、次第にどう動いたら良いのか分かってきて、それに夢中になる。
シンのことを考えた。
ベンチで 、この前オメガを抱いていたシンのことを。
あの時シンは幼いオメガを跨らせていた。
オメガだけは全裸にして、自分はほとんど脱がないのがシン流だ。
腹にシンの巨大なペニスを浮かび上がらせながら、ヘコヘコ腰を動かす幼いオメガの身体。
それでもいやらしく発達したオメガ乳首を指先で楽しみながら、シンはその行為を楽しんでいた。
オメガがどんな風に腰を動かしてたのかを、ミサキは真似る。
下にいるのはシンだと、シンのをここに挿れてるんだと。
シンが笑いながら下から突き上げていたのを思い出す。
途端に中で感じてるソレの甘さが増す。
あっ・・・
ダメ・・・
シンに囁いてしまう。
喉を反らし、射精して、中でもイク。
でも泣く。
ミサキは自分で動くしかないから。
コレは所詮モノでシンのじゃないから。
あのオメガは、下からも激しく突き上げられ、尻を欲しがるように捕まれ、壊す程に貫かれていたのだから。
でもミサキは上下し、腰を回し、それを感じて孔でしゃぶりとり、自力で何度もイった。
そして、イク度に力が抜け深く突き刺され、さらに感じた。
シン
シン
ミサキは鳴いた。
後ろから貫かれたかった。
めちゃくちゃに抉られたかった。
空き教室で年上のオメガにしていたみたいに、余裕を失って、獣みたいになって。
尻を押さえつけられ、強引に壊すように動かれたかった。
破壊される喜びをこの身体は知っていた。
そうされちからこそ。
ミサキは激しく動く。
快楽はある。
これがモノでしかなくても。
でも。
シンの牙を剥いたあの余裕のない顔を思うと、奥から頭まで衝撃が走る。
思わず中でそれを締め付けてしまう。
シン
シン
いいっ
いいっ
ミサキはその名を口走りながら、一人哀れに床の上に固定したディルドの上で淫らに何度も達した。
その惨めさに泣く。
切なさに泣く
シンはいつだって抱いてくれるだろう。
ミサキが言いさえすれば。
喜んで。
他のオメガ達とおなじように。
ミサキだけ裸にして、めちゃくちゃにしてくれるだろう。
妊娠しないから、何度も何度も出してくれるだろう。
でも。
でも。
それは欲しい以上に嫌だった。
自分で自分の乳首を弄り、その感覚と中をぐちゃぐちゃにする感覚に酔った。
必死に動く自分を嫌悪しながら止められなかった。
ユキ先生のオススメディルドは、最高に良かった
でも。
泣いて。
中に出されたいと思った。
そのオメガの本能を嫌悪しながら。
最後に深くイった時、ミサキは自分がその名前を呟いたことに気付かなかったし、気づかない方が良かった。
「アキラ・・・」
確かにミサキはそう言ったのだった。
すぐに綺麗に忘れてしまったが。
その日からミサキはディルドで自分を慰めるようになった。
まだ。
ヒートを迎えていない身体は、それでなんとか落ち着くことができたのだった。
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